LOCANDA DELLE FATE/FORSE LE LUCCIOLE NON SI AMANO PIU
イタリアン・シンフォニック・ロックの頂点に君臨する名盤中の名盤、77年作
890円(税込979円)
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78年の奇蹟(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
あなたがハードロックを心の底から好きで、もしアクシズをご存知ないとしたら…。わたしは、あなたを羨ましく思います。なぜってこれから素晴らしい音に出会えるのだから。78年に出た、ということで、わたしは彼らのことを軽んじていました。フォリナー、ボストンの頃ですから二番煎じ、柳の下の二匹目だと思っておりました。ところが全然違う。英国らしい湿り気と、米国らしい溌溂さを併せ持つ大した大したバンドです。トリオのうち、二人はデリンジャーのメンバー。てっきりデリンジャー崩れと思い込んでおりましたら、リック・デリンジャーがアクシズの二人をスカウトした、というほうが事実のようです。
どの曲もいいです。「トレイン」というダルなミドルテンポ曲では、重量化したフリーのような音に両手が震えてきます。ルー・グラム出自のブラック・シープを初めて聴いたときのような感動です。ドラムズのビニー・アピスは、ご想像のとおりカーマインの弟。わたしは兄より全然好きなのでした。バスドラ1個で上から脳天を貫かれるようなビートですから。一枚きりに終わったのが残念。でもたぶん一枚だから、これだけの緊張を維持できたんでしょうね。
わたしの所持しているのはカナダ盤です。ROCK CANDY盤は音が良さそうで、それも羨ましいです。2024.03.27