PEKKA POHJOLA(PEKKA)/VISITATION
元WIGWAM、マイク・オールドフィールドとも共演するフィンランドの名マルチ・ミュージシャン/ベーシスト、79年作
1,010円(税込1,111円)
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ここまでの集大成であり、傑作(1 拍手)
purebluesさん レビューをすべて見る
北欧の暗黒神「オーペス」の8th。プログレ・メタルを標榜するバンドは数あれどこのバンドはまさに孤高の存在であり、
数あるアルバムの中でもこの8thはプログレとデスメタルのバランスが絶妙という点でここまでの集大成と言える内容である。
例えて言えばMAGMAの「M.D.K」、Led Zeppelinの4thと同じような位置づけであり、印象も重なる。
曲構成は複雑だが、ところどころに哀愁あるメロディも聞かせ、アレンジの妙も含め飽きさせない。
そもそも彼らは「耽美的な長尺の曲をやるメロディックデスメタルバンド」からスタートしており、デスメタルが基本のバンドである(このころまでは、だが)。
デスヴォイスとクリーンヴォイス、ブラストとアコースティックにより「静」と「動」(というより「光」と「暗黒」)のコントラストを明確にしているところがよく挙げられる特徴だが、今作はそのバランスが絶妙であり、メタル・プログレ双方のファンを納得させる作品であるといえる。
ただそれは諸刃の剣でもあり、双方のファンやどちらも聞くファンにとってはやや分かり辛い内容に感じるかもしれない。
ちなみに私はメロディックデスにハマった「どちらも聞く」人間だが、オーペスへのファーストコンタクトがこのアルバムであった。
正直、そのときは「分かり辛い」と感じそれほどでもない印象であったが、1stから改めて聞き進めることでこの作品の素晴らしさに気づくことができた。
個人的には次作を好むが、彼らのカタログの中でも名作として今後も輝き続けることだろう。