WIS1026(WORLD IN SOUND)
ボーナス・トラック10曲。
よくあるシタール・ロックと思って聴いてたら…妙な安息を覚える低い囁き、背後からひたひた迫り来るドラム&ベース、そしてついぞ牙を剥くファズ、一気に爆発するガレージ衝動!!…こりゃまいった。
BEACH BOYSやBYRDSとの仕事でも知られる実力派ギタリストJerry Cole率いるシスコ産4人組ガレージ・サイケ・バンド、67年唯一作。数あるUSガレージ・サイケのなかでも指折りの作曲&アレンジセンスが光る名盤。なかでも特筆すべきはやはり、アレンジ&プロデュースを請け負ったPaul Arnoldの才能。東洋テイスト〜フォルクローレまで、この時代にあってよくぞありきたりな楽曲にさせなかったなという、さすがのアレンジ力。ガレージらしからぬ凝った転調やポップ・サイケ風の甘いコーラスが時折導入されるのも彼ゆえの仕事でしょう。それでもドライヴ感溢れるこれぞなガレージナンバーも文句なしにカッコ良し。ハイライトは、彼岸に誘うラーガの旋律×呪術的な低音ヴォイスが印象的な長尺表題曲M10。妙な安息を覚える低いささやき声、背後からひたひた迫り来るドラムとベース、そしてついぞ牙を剥くファズ、一気に爆発するガレージ衝動!...こりゃまいりました。
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