GOODTHUNDER

70年代後期にSTEPPENWOLF〜PLAYERで活躍するkey奏者Wayne Cookが在籍した米プログレ・バンド、72年の唯一作

70年代後期にSTEPPENWOLF〜PLAYERで活躍するkey奏者Wayne Cookが在籍した米プログレ・ハード・バンド。DOORSやジャニス・ジョプリンの『パール』で知られるPaul A. Rothchildがプロデューサーを務めた72年唯一作。エネルギッシュに弾きまくる豪快なギター、手数の多いアグレッシヴなリズム・セクション。MOUNTAINばりの熱量みなぎるハード・ロックかと思いきや、そこへ華麗に舞うようなピアノや厳かな響きの重厚なオルガンが絡み合い、プログレッシヴな広がりのあるサウンドを生み出しています。エッジの効いたギターを主体に疾走感溢れるアンサンブルを繰り広げたかと思えば、リック・ウェイクマンのソロを思わせるドラマチックなピアノが響き渡り叙情的なパートに移り変わったりなど、ダイナミックな楽曲構成も見事。時には爽やかなアコギや軽やかなキーボードをフィーチャーしたALLMAN BROTHERSを思わせる曲調も披露し、また時にはPROCOL HARUMやURIAH HEEPを彷彿とさせる哀愁のオルガン・ロック・ナンバーも展開。唯一作に終わったのが惜しまれる、多彩かつ完成度の高いサウンドを提示する力作です。