4人組ジャーマン・サイケ・ハード・バンド、本作は、76年に録音されながらも日の目を見ることのなかった幻のアルバムに、同年のライヴ音源をプラスした編集盤。不穏にメロディアスなハモンドが引っ張る荒々しいサイケ・ハード曲を軸にしたサウンド。あまりにも無骨な投げっぱなしヴォーカル、愛らしいドッタンバッタンドラム、泣くのが下手な泣きのギター、いずれも70sジャーマンのアングラ臭をたっぷり吸い込んだ、ダークで歪な音の鳴りを湛えています。まさに「STRANGE DREAMS」。
PETER ROAR / LUCKY GURI / CHARLES BENAVENT / MAX SUNYER / SALVADOR FONT/WE ARE DIGGING THE BEATLES
後にスパニッシュ・ジャズ・ロック・シーンで名を残す重鎮たちが70年代初期に産み落とした最高にカッコ良いビートルズ・カバー作
2,990円(税込3,289円)
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良いんですけど......(2 拍手)
Saul Badmanさん レビューをすべて見る
僕はこのバンドが大好きで、70年代、ジャーマン・ヘヴィロックの中で最も素晴らしいのは1stである「Tips zum Selbstmord」だと思っています。
そんな彼らの未発表音源集なんですが確かに良いんです。アングラ臭を漂わせながらも、新たにジャズ的な要素を取り込んでいて魅力的ではあります。でも、どうしても僕は英語ではなくてドイツ語で歌うネクロノミコンこそ真の姿であると思ってしまいます。本作ではメンバーが大きく変わってしまったというのもなんだか残念です。
Garden Of Delightsはジャーマン・ロック専用レーベルのSecond Battleと肩を並べるほど、70年代ドイツのレアな作品を多数リイシューしてくれていて、ネクロノミコンもその対象となったことはファンとしてとても嬉しいのですが、私は彼らの未発表音源集なら「Vier Kapitel」や「Haifische」のほうが断然好きです。