77年に1stアルバム(未CD化)を発表し消滅したスイスのプログレバンドの30年ぶり、07年再結成作。位置づけは2ndとなりますが、大半の楽曲が未CD化の1stの焼き直しとなっており、実質的にはほぼ再録アルバムです。製作に6年を費やしたと言う本作は儚げで映像的なストリングスサウンドに支配された暗めのシンフォニックロック作品となっており、ブルージーで、ダークな響きを持つバンドアンサンブルが特徴的なサウンドを展開。音楽的にかなり個性的なサウンドと言えますが、精神的にPink Floydなどからの影響を感じることが出来る気だるさ、メロウさを持った音と言えるでしょう。フルート、サックスが映像的に鳴り響き、フランス語で歌われる男女ボーカルからはシアトリカルな雰囲気も漂ってきます。30年を経ても77年作の1stと音の質感にあまり変化が無いのが驚きですが、全編を通して恐らく意図的にコモリ気味な音像を構築しており、雰囲気モノの側面が多少強いながらも、ナイーブなシンフォニックロックとなっています。
ジャケットはロジャー・ディーン、VERTIGOからリリースされた70年作、ユニークな曲進行が耳に残る個性派ブリティッシュ・ブルーズ・ハード
890円(税込979円)
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