FONCAL972(FONOCAL)
17年リイシュー。
ジャケがコワいけど、中身はラテン気質の熱気とリリカルな気品がいい塩梅で合わさった好盤。アルゼンチンにまだこんな素晴らしい才能がいたとは。
67年より数々のバンドを率いて活動を行ったアルゼンチンのギタリスト/シンガー、73年作。1曲目はアクの強いスペイン語ヴォーカルが痛快なブルージーなロックン・ロール・ナンバーが炸裂。ブルース・ロック路線の作品かと思いきや、2曲目は一転南米らしいリリシズムがたっぷりのクラシカルなピアノ弾き語り風ナンバーが飛び出してきて驚きます。ヴォーカルも前曲とは別人のようにたおやかな表情で歌い上げ、まるでCharly GarciaのLA MAQUINA DE HACER PAJAROSのよう。以降の曲もブルース・ロックを核に持ちつつもアルゼンチンらしい柔らかな詩情を大切にしたサウンドを聴かせます。全体の印象はSpinetta率いるPESCADO RABIOSOが近いかもしれません。アルゼンチンにまだこんな才能がいたとは。ラテン気質の熱気とリリカルな気品がいい塩梅で合わさった好盤です。
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