SHADOKSMUSIC119(SHADOKS)
ノルウェー産サイケ・ロック/ニッチ・ポップ・デュオが残した、この愛くるしさの塊のような一枚をご存知?サウンドは、米西海岸〜英国を通過した末にルーツの北欧に辿りついたような、唯一無二のサイケデリアに覆われた快作。
ノルウェー/スカンジナビアン・ロック黎明期に名を残す異才Svein Finjarn。彼が60年代後期に率いていたヘヴィ・ロック・バンドJUMBOの元メンバーであるLeif Jensenと新たに始動したサイケ・ロック/ポップ・デュオの70年作。国内で初めてストラトを使用したロッカーという輝かしい?猛々しい?逸話を持ったFinjarnだけに、その革新的で前のめりな遊び心が存分にスタジオワークで発揮された、かなりハイクオリティな作品。G、B、Drsトリオ・バンド調の短尺曲を軸に、ストーリー性を生む具体音SE(対話や車のブレーキ音など)を盛り込みながらコロコロと愉快に展開するアルバム構成。米ソフト・サイケ調のマジカル&ドリーミーな恍惚の美曲M2、ハードでヴィンテージな鳴りのファズがクールなM3、爽快なルーツ/米西海岸サイケのM5など、全く真似事では終わらぬ構成力、コンポーズ能力はたいしたもの。ヒネた声もチャーミングですね。米西海岸〜英国を通過した末に北欧に辿りついたサイケデリア。洗練されてきたというだけでなく、Finjarnの手にかかって随分とヒネた様相。そんなわけで、ニッチ・ポップの先駆けとしても評価したい作品です。
MOTHER TUCKERS YELLOW DUCK/STARTING A NEW DAY
70年作2nd、木漏れ日感と透明感と幻想性がブレンドしたカナディアン・サイケ/フォーク・ロックの名作
1,490円(税込1,639円)
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
まだレビューはありません。