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ニュー・イングランド
1980年、彼らの2ndである。InfinityからElektraに移籍し心機一転。前作でのハードロック風味は若干後退し、曲によってはベイシティローラーズ的のポップな曲もある。本作の注目するところはM4のような壮大なドラマとロマンを感じさせるようなタイトル曲にある。甘くて切ないメインVoのJ.Fannonだけではなく、ブリッジではDsのH.Gardnerの切れの良いハイトーンVoも実に魅力的だ。加えてメロトロンのクワイヤとストリングスで空間的広がりを作ったかと思うと、そこにシンセによるリードトーンが駆け抜ける…これだけでも満足ではある。だか彼らの魅力は「良質なポップソングが書ける」ことにある。しかも適度にハードでキャッチ−でヒット性も感じさせるのだ。M2、M3、M7〜M11はほんとどれもシングルカットできる出来と断言する。1980年といえばJourneyやStyxあるいはKansasといったアリーナロックバンドが隆盛していた頃。メジャーレーベルにいながらそこに食い込むことができなかったのが残念であった。
厳しいことを言えば、プログレでもなく、ハードロックでもなく、かといってポップなロックバンドにしては中途半端、というところでレーベル的には売りにくかったのかもしれない。
彼らのアルバム、初期3枚はアメリカンプログレ好きなら必聴・必携だ。