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QUARTETO 1111
ポルトガルを代表するプログレアーティストであるJose Cidが在籍
したことで広く知られるシンフォニックグループ。
これが唯一作だと思われている節がありますが実は3rdアルバム。
前2作は歌モノで「コンドルは飛んでいく」などをフォークロック
タッチにズンチャズンチャと演奏していた事を考えると、この3rdで
突然変異したということでしょう。
ポルトガルと言うとやはり政治的な国内情勢と音楽が密接に絡んで
おり、このアルバムもそのあたりをコンセプトに掲げて製作された
ようで、実際リリース後に機関に回収される事態にもなったという
問題作です。
全体的に叙情性を大事にしたアコースティックなアンサンブルであり、
歌モノとしての聴き方も可能なほどメロディアス。
ボーカルも含めとてもセンチメンタルな雰囲気であり、胸を締め付ける
フレーズに溢れています。
Jose Cidの、そっと彩を添えるキーボードプレイも素晴らしいです。
またメロトロン名盤としても有名で、ヴァイオリン、フルート、チェロ
など、多種のメロトロンサウンドを充分に楽しめます。
大曲2曲で30分弱とアルバムとしては短いものですが、その内容は
無駄もスキもない非常に濃いものであり、傑作だと断言できるでしょう。