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70年リリースの唯一作。唾吐きフルートを中心に終始畳み掛けるアンサンブルと、紅一点LINDA ROTHWELLによる線は細くもアグレッシヴなヴォーカルが印象的なブリティッシュ・ロック。スピーディーな楽曲でも、どこか気だるさが感じられるところはいかにも70年英国ロック。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
性急なフルート(ときどきサックス)が印象的なマンチェスター、71年のアングラ・グループです。メンバーにジャズの素養があるのは明らか。それだけでなく、深いブルーズ・フィーリングのギターが良いです。4曲目に「ハンターズ・ソング」という少し長いインタープレイを聴かせる曲があります。いったんテンポを最低まで落として、再び立ち上がるさまは、かなりイケています。キャロル・グライムズをメインにしたジェスロ・タルと考えていただくと近いかも知れません。いや、全然違うかな…。
このグループの魅力の9割を支えるのが、リンダ・ロスウェルという21歳の歌い手です。舌足らずで、リズム感抜群で、こぶしが回る。若い頃の江利チエミさんのようです。彼女の声で3割は高級に感じられるわけです。気の毒なことに、リンダさんはデビュー盤制作後に発病した、とのことで、グループは一枚きりに終わっています。裏路地で犠牲者を待ち伏せするギャングと女ボス、という雰囲気の裏カバーが迫力です。
ゴリアテ、ゴライアスというバンドは、少なくともあとふたつあるようです。(米国のゴライアスは、けっこう好きです。)某シアトル本社の巨大通販サイトは、この三つのゴライアスの区別がついていません。嘆かわしいことです。2024.02.14