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方向性の違う「2枚in1枚」ながら、マンデルの才能が開花（2 拍手）

レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る

全く方向性の違うマンデルの69年セカンドと70年サードの2in1。まず、セカンドの「Righteous」は、バックバンドにストリングスやホーン・セクションを従え、純然たるソロ演奏を楽しむためのアルバムで、全体の雰囲気はジャズやラテン音楽です。ひとつ間違えば場末のムード音楽になってしまいそうなところを、彼のソロがひとたび、うねうねと始まれば身を乗り出さずにおれません。03.Love of Lifeは、極端に歪ませたトーンのギター演奏だけで7分を持たせてしまいます。左手が止まっている瞬間なんてないんじゃないか、と思わせるすごい演奏です。08.Boo-Bee-Dooは唯一ブルーズ・ロックと言える曲で、ボーカルが入ります。

10.Leavin\\\\\\'' Trunkからが一転してディープ・ブルーズの「Games Guitars Play」。1曲目からすさまじいファズ・ギターのソロ。うわぁ、カックいいと叫びそうになります。時代はサイケなので逆回転やら、ワウワウ連発です。このサード・アルバムは、キャンド・ヒートの「Future Blues」と同時並行で制作されたものだと思います。キャンド・ヒートの演奏に比べると圧倒的に演奏が自由ですね。ベースには、キャンド・ヒートのラリー・テイラーが参加。13.Dry Your Eyesは、一転して西海岸のようなさわやかなボーカルに、エフェクターなしの透明感あるギター。美しいです。15.Capurangeが指向しているのは、ジャズ・インプロビゼーション。速く弾くわけでもないのに、彼の技術とセンスを感じます。17.Games People Playは、インナー・サークルもカバーしているジョー・サウスのヒット曲。ボーカル曲を、ボトルネックとアームを駆使したインプロで表現しきっています。

ナイスレビューですね！

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