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イタリアを代表するプログレッシブ・ロックバンドFORMULA TREのAlberto RadiusとGabriele Lorenziを中心に、現在もシーンで活躍するスタジオ・ミュージシャンを加え結成されたグループの74年デビュー作。その内容は、イタリア叙情を感じさせる絶品なメロディーを持ちながらもツイン・ギター、ツイン・キーボード編成で迫るテクニカルなプログレッシブ・ロックであり、荒々しいヘヴィー・プログレッシブな音像と、ジャズ・フュージョンの滑らかなサウンド、そしてイタリア然としたフォークタッチを絶妙なバランスでブレンドした名盤です。イタリアン・ロックのボーカル曲としても、プログレッシブ・ロックとしても一級品の傑作。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
イル・ボーロはセカンドのほうが好きで、いまだに愛聴盤です。ファーストは歌ものの印象が強くてしばらく聴いていませんでした。このアルバム、無音部やフェードインに特徴があるので、過去アナログで聴いていた時にちりちりしたノイズが気になっていたのです。久々に聴いてみましたら、カンツォーナへの抵抗も年齢と共になくなってきまして、包まれるような音の広がりに癒されています。
情緒的な音だと思います。大事な人と別れて切ない、という情緒ではなく、世界は滅びていくんだ、とか、人は誰も老いていくんだ、という類の逃れられない運命と共にあるような情緒です。そしてバンド名が「飛翔」であるとおり、羽根がなくても自分で羽根をつくって飛んでいくんだ、という意志も感じることができます。だから乾いた感覚でヨーロッパを表す音でもあります。
バンド・アンサンブルがすさまじい。アナログ・シンセサイザーの壁と叩きまくるドラムズ。そしてラディウスのギターです。ジミ・ヘンドリックスのようなごりごりしたリズムも弾くし、パインパインと三味線のような音がするアルペジオも弾きます。ギターは曲のピークのところで登場してきます。この人の演奏は個性がありますね。すぐラディウスだとわかりますもん。冬の訪れに似合う音かもと思いレビューしました。