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キーボード奏者のAndrey Pishchulovを中心にロシアはモスクワで結成され、2010年に70年代プログレへの憧憬と歌心に溢れたサウンドで鮮烈なデビューを飾った新鋭プログレ・バンド。2014年作2nd。格調高いタッチのリリカルなピアノ、まるでオーケストラのように時に静謐にさざなみ、時に荘厳に広がっていくキーボード。繊細かつ伸びやかなタッチでドラマティックに上りつめていくメロディアスなリード・ギター。「静」と「動」を鮮烈に浮かび上がらせるタイト&ダイナミックなリズム隊。そして、声量豊かでスケールの大きな男性ヴォーカル、ロシア語ながらクセはなくワールドワイドな魅力を持ったフックに富んだメロディ。ジェネシスやイエスやEL&Pへの愛情に溢れたヴィンテージなキーボード&ギターとモダンなヘヴィネスで彩るリズム隊との鮮やかな対比がドラマを描くシンフォニック・ロックが印象的です。ジャケットの通りの翳りあるダークなパートから、一気に視界が開けて、明瞭なトーンのメロディが溢れ出すパートへとスイッチする瞬間のワクワク感ときたら!どの曲も、プログレ・ファンにはたまらないドラマティックなキメが散りばめられていて、終始心躍らされます。ロシアが誇る二大プログレ新鋭バンド、LOST WORLD、LITTLE TRAGEDIESに割って入る実力を持ったグループ。1stに続いてこれはオススメです!
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レビュアー:Waku Luckyさん レビューをすべて見る
前作の1stは「あまりプログレらしくないかなあ」という印象だったが、彼らは今作でついにその本領を発揮しはじめた! これはいい! そして間違いなくプログレ!
まず演奏が格段によくなった。ギターは派手な音色でリフでもソロでも活躍し、リズム・セクションは力強い変拍子リフを次々に繰り出す。ピアノも1曲目‘The Autumn Evening’の冒頭のようなクラシカルなピアノで存在感を示している。男女ゲスト・ヴォーカルもすばらしい歌唱をみせる。
この手のバンドにしてはヴィンテージ色があまりなく、前作の90年代的なロック歌謡っぽさがちゃんと残っているので「ド派手な変拍子入り産業ロック」のようなかんじにもなり、これがなかなか得難い個性になっていると思う。全体的にメロディーが明るく、哀愁よりも開放感があり、同じロシアでもLittle Tragediesとはかなり雰囲気が違う。個人的にはなぜかスペインの作曲家アルベニス(組曲イベリアのスローな曲とか)を思い出した。
それでも、ゲストの女性ヴォーカルが哀愁たっぷりに歌う3曲目‘The Confession Of The Witch’は、いわゆる「ロシアらしさ(Little Tragediesのような)」を求める向きにも大いにアピールするだろう。
いまだに情報が少なく謎のバンドだが、今後も追いかけていきたいと思う。