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90年代初めから活動するロシアのシンフォ・グループ。高い評価を得た06年作2ndに続く09年作。ヌケが良く疾走感溢れるリズム・ギターとアグレッシヴなリズム隊が築くスケールの大きなキャンバスの上を、ヴァイオリンとギターが奔放に美しいメロディを描き、そこに流麗なピアノが鮮やかな色を付ける。聴いていて思わず笑みがこぼれる躍動感いっぱいのアンサンブル。まさに「鮮烈」の一言。ただ、ゴリ押しで畳みかけることは決してなく、どんなにアグレッシヴなパートでも、静謐とも言えるような格調高さを常に感じさせるのが特筆もの。前作同様に「静」と「動」の対比鮮やかで、「静」のパートでは、フルートが柔らかに舞い、優美なメロディを描く。ファンタスティックなシンフォを軸に、「太陽と戦慄」期クリムゾンのような硬質なヘヴィネスや、ディシプリン期クリムゾンのような浮遊感とサウンドのエッジをうまく織り込み、なおかつ全体的には優美さでまとめ上げるセンスは超一級。サウンド・プロダクションも抜群で、モダンなビビッドさとビンテージな温かみとのバランスが絶妙。これは傑作です!
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レビュアー:J@manさん レビューをすべて見る
前作よりは冗長な感じは有る物のこの感じはロシアのなせる業ですかね。それとも、このGPの資質なのでしょうか。2009年ベストかな。
レビュアー:appo128さん レビューをすべて見る
このバンド・メンバーの実力からすると、この程度では満足できない。アンサンブルはドンピシャ決り、難度の高い変拍子の曲もあるが、もっと作曲能力は高いはずで出し惜しみの感が強い。ビッグ・バンドなので無理をしないのか?その辺りのバンドと同じ尺度では評価しないだけの潜在能力を認めているからこそである。
元々、シンセやサウンド・エフェクトは多用せず、生音で勝負するテクニックには定評がある。ヴァイオリンは切味抜群なフレーズから流麗なフレーズまで弾きこなす才能抜群であり、滑らかフルートやオーケストラ並みの弦アンサンブルなど聴きどころは満載である。前作の暗めな音作り→明るい音作りに変化している感がある。ボンゴの音に聴こえるのは生音だろうか、それとも電子音?
全般的に曲は佳作揃いでバラエティ溢れる曲調だが、タイトル曲と終曲は傑作。テクニックに不安は無いのだから、もっと高難度の作曲・アレンジを期待する。既に築き上げた殻を破って大きく飛躍する事を願いつつ★4つとする。
レビュアー:syouimai2002さん レビューをすべて見る
冒頭ピアノの軽い音から始まり、太陽と戦慄(king crimson)のようなギター、ヴァイオリンが音を刻んでいく。
ただ、トータルとしての評価は、そうであるが、16曲からなっており、メインモチーフとしては前述の通りであるが、各曲ごとに曲想がめまぐるしく変わる。それがまた。魅力ではあるのだが、好みの大きい曲からとばして聞いてしまう私です。
レビュアー:auさん レビューをすべて見る
スリリングで、時に優雅なヴァイオリンが、大活躍するシンフォプログレ。メリハリのある曲展開の楽しみが随所に味わえます。
レビュアー:Durangoさん レビューをすべて見る
冒頭から走りに走る華やかなアンサンブルが抜群にカッコいい!つかみはバッチリ。オールインストで、人間味を嗅ぎ取られることを拒絶するかのような張りつめた音使いが特徴的。その点が最後まで肩の力を抜かない感じと相まってロシアのバンドであることを物語っているかのようです。もっとも曲調そのものは叙情的であったり、ちょっぴりすっとぼけてみたりとなかなか豊かな表情を持っており、でもそのどれもを全力投球でやっている感じ。へヴィーな曲もあるが、決してプログレメタルには陥らないバランス感覚も好印象。また、ほとんど往年のプログレグループからの影響を受けていないように感じられるところも大きなアドバンテージと言えるでしょう。その意味ではこのグループこそ真に現代プログレの体現者なのかもしれない。本来はあまり好んで聴く類のものではないですが、この演奏能力、カッコよさを前にしては好み云々などとは言ってられない。絶品ですよ、これは。
レビュアー:にょきさん レビューをすべて見る
テクニック的には申し分ないが、アルバムの構成はちょっと散漫な感じがします。お勧めの曲は1、2、3、4、12、13、14、15曲目です。