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830円 (税込913円)
帯【有】 解説【有】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
【査定担当者からのメモ】
若干カビあり、その他は状態良好です
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
カエルの鳴き声に「うるさい」と叫ぶ「ダウン・オン・ザ・ファーム」は、笑えます。この曲を作って頭に持ってきたのは、メンバーの気遣いでしょう。クレジットないのでわかりませんが、この曲のスライドはバレールだと思います。
ローウェル在籍時のリトル・フィートのたまらない魅力は、土臭いルーツ・ミュージックをやっているようでいながら、実は壮大な実験場でもあったというところにあると思います。火の粉を散らすようにメンバーのアイデアがぶつかり合い、ひとつに昇華していく様は比類ありません。中でもローウェルのダミ声ボーカルと独特なスライドの音は、たえずバンド・アンサンブルの中核でした。地に足をつけた落着きと整合感が、フィートの中でも異質なレコードであります。
その理由は、それまでの諸作と違い、「完成させ、世に出すこと」が目的だったからではないのかと考えています。9曲中、ローウェルの書いた曲が5曲。ソロ作も制作途中であったローウェルは、「ファーム」用に録音されたマテリアルをたえず編集していたらしいです。作業を引き継いだのが、ビル・ペイン。不完全であったマテリアルをつなぎ合わせ、さらには欠落部分を演奏し補う作業の末、このレコードが日の目を見ました。しかし、追悼が基調となっていないのが、この作品の救いです。いつにも増してローウェルのボーカルが味わえるつくりになっています。フィートのファンでしたら、このレコードと次のアンソロジー「Hoy Hoy」を飛ばすわけにはいきません。2023.07.24