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1290円 （税込1419円）
帯【有】 解説【有】
盤質： | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態： | 良好 | 並 | 不良 |
【査定担当者からのメモ】
バックインレイたわみ、帯に若干いたみあり
カケレコ・レビュー
クラウト・ロック代表格、衝撃の69年デビュー作！
シュトックハウゼンに師事した現代音楽家や、プロのジャズ・ミュージシャンらによって68年に結成されたドイツのグループ、CAN。彫刻家としてドイツにやってきたアメリカの黒人、マルコム・ムーニーをヴォーカリストに迎えたこの1stは、まさに歴史的な衝撃作です。延々と繰り返されるドラムのビート、ノイズまがいのガレージ・サウンドをかき鳴らすギター、飛び跳ねるように蠢くベース……。そんな音楽家たちによる実験的極まりないアンサンブルに、アマチュア同然のムーニーのヴォーカルが見事に調和しているのだから驚き。ムーニーはこの1stの発売後、神経衰弱によって脱退してしまいますが、時にけだるげに囁き、時にパンクロックのように叫び散らす歌声は、後のヴォーカリスト・ダモ鈴木にも負けず劣らず多彩で個性的。それまでのどんな音楽の型にも収まらない、無機質かつ無国籍なサウンドは、約50年経った今でも未だに最先端と言えるでしょう。
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- Father Cannot Yell
- Mary,Mary So Contrary
- Outside My Door
- Yoo Doo Right
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レビュー一覧
軽くロックを破壊してみせる驚異のデビュー（2 拍手）
レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る
69年発表にして、パンクをやっている恐ろしい先取り盤です。この盤でテクニックを見せつけるのは、ヤキ・リーベツァイトだけですが、メンバーいずれも演奏技術にたけた人たち。（ただし、ホルガー・チューカイだけは、上手いのかどうか最後までわかりませんでした。）面白いのが、4人の演奏家が、それをつなぎとめる無国籍ボーカリストを必要としていたことです。この盤のマルコム・ムーニー、次作以降のダモ・鈴木がそうです。ボーカリストが抜けたあと、彼らの音楽は途端に凡庸なものになってしまいました。
曲が長いのと、展開がないのとで、聴くのに忍耐がいるかも知れません。ミハエル・カローリのギターは、ずっとコード感がなくて、フィードバックした破滅的な音を出しています。フロイドのデイブ・ギルモアが初期に演奏するようなギターです。「ユー・ドゥー・ライト」のリーベツァイトの存在感は、素晴らしいです。ずっと呪術的なビートを叩き出していて、その酩酊感たるや似た人を思いつきません。
この盤を聴くシチュエーションというのを、どうも思いつかないのです。女を口説く音楽でもないし、暴力衝動を発散する盤でもないし、ましてスピーカーの前で拝聴する音楽でもない。唯一、ドラッグでパーティーするときの音楽に適していそうですが、カンのメンバーは、ドラッグもやらなそうです。