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71年に録音されながら、結局リリースされずお蔵入りになった作品。まだ、PFMもBANCOも居ない、イタリアン・ロック黎明期の録音ということを考えると、そのプログレッシヴな音楽性は驚くばかり。イタリアらしい叙情的なメロディー、クラシカルなオルガン、フルート、サックスの豊かな音色など、聴き所満載の名盤。
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レビュアー:EFBkg5RF7さん レビューをすべて見る
大曲が二曲と小曲が一曲で構成されております。
大曲の二曲も確かに素晴らしいのですが、私が非常に気に入ったのは二曲目でした。
こちらはどのイタリアンラブロックバンドに負けず劣らず、耽美な曲でした。
ここまでのレベルがあるのならば、小曲でアルバムの割合を占めて、ボーナストラックに大曲を入れることで完成度合いを決定づけられたのではないでしょうか?
また、クラシック色を前面に出さずとも、作品の情景が分かる演奏レベルだと個人的に感じたので、少し勿体ないかなと思いました。
ジャケットも子供が泣くか笑うかの一か八かさ加減が、ご試聴とご購入を後回しにされる原因なのかもしれません。
何れにせよ、ハズレ曲のない秀作であることは間違いありません。
レビュアー:yes_90125さん レビューをすべて見る
71年に録音されながらも、90年代に入って発見されるまで陽の目を見ることがなかった幻の1枚。
グリーグの「ペール・ギュント」をアレンジした1曲目は目まぐるしく曲調が変わるけれど、「Rondo」のようなキーボードはThe NiceファンやEL&Pファンにおススメで、フルートやサックスが入るジャズ・ロック風な展開もカッコいい。
アコースティック・ギターに導かれて始まる2曲目は、イタリアの歌物のような魅力がある。
フルートの音色が効果的で、誤解を恐れずに言ってしまえば、その叙情性は初期PFMが持っていた美しさ。
そして組曲形式の3曲目は15分に及ぶ大作。
1曲目と2曲目の良さを集約したような曲で、メンバーの掛け合いが見事な前半部分から、情感のあるヴォーカルが入る中盤を経て、ジャズ風な後半へ突入し一気に聴かせる。
ジャケット・イメージで損をしているような気がするが、メンバーのテクニックは堅実で、録音された年代を考えると、かなり高いレベルの完成度だと思う。