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ボストン茶会事件（0 拍手）

レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る

洒落たSF映画「タイム・アフター・タイム」はご存知ですか。20世紀のサンフランシスコにタイム・トリップしたHGウェルズが、おなかを空かせてマクドナルドに飛び込みます。彼がビッグ・マックに合わせるのは頑なにティーなのです。英国人と紅茶を飲む習慣は同義語みたいなものです。ところが米国人はコーヒーを飲みます。なぜだと思います？

この2in1の片方である「SAHBストーリーズ」の5曲目に「ボストン・ティー・パーティ」という曲があります。世界史で習ったボストン茶会事件をテーマにした曲。当時の米国は英国植民地の扱いで代議士を選ぶ権限がない割に、しっかり紅茶税を本国にとられていました。紅茶税を免除しろ、という主張は、米国を独立国と認めろ、という主張と同じ意味だったのです。だから米国人は紅茶を飲まずコーヒーを飲む。

アレックス・ハーベイがこれを題材にとったということは、首謀者はスコットランド人だったのでしょうね。わたしは彼らの多数の曲の中でもっとも鮮烈な印象を持っています。歌詞と言い、構成と言い、高揚感に見舞われる傑作だと思っています。幅広い音楽素養と演奏の技量を、誇らかすわけでなく、リスナーを喜ばせるためだけに使ったのがセンセーショナル・アレックス・ハーベイ・バンド。わが国では知る人ぞ知るB級バンドという扱いです。

しかし、彼らの音は深い。そして潔い。英国ロックのユーザーで彼らを知らないかたがいらしたら、クスリを盛ってでもお聞かせしたいぐらいです。わたしの中では★20個つけてもいいです。

ナイスレビューですね！

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