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QUELLIを母体に結成され、後にバンドの顔となるMauro Paganiを迎えて改名。英国とはまた違ったイタリアの素晴らしい叙情性を放ち、EL&PのMANTICOREからPete Sinfieldの戦略で世界デビューまで果たしたイタリアン・シンフォニック・ロック代表グループの77年作。Mauro Paganiが脱退したあとの本作は、ヴァイオリニストにGregory Blochを迎えてラテン・フレーバーを散りばめたジャズ・フュージョン色濃いサウンドを提示。前作からの流れでシンフォニックな音像は姿を消していますが、軽快でテクニカルなジャズ・フュージョンサウンドの中にもイタリアの叙情をほのかに感じられるなど、過渡期とは思えない個性はやはり彼ららしい佳作と言えるでしょう。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
わたしはずっとこのアナログ盤のB面しか聴いていなくて、そちらのほうがA面だと思い込んでいました。CDの時代になって、びっくりした覚えがあります。旧A面の曲を全然覚えていなかったので…。しかし、「セルコ・ラ・リンガ」以下は素晴らしいアンサンブルとスピード感で、PFMで最も聴いていると思います。
「チョコレート・キングズ」も悪くありません。でもけたたましい。けたたましさを取りのぞいても、ソリッドさとスピードを失っていません。ワールドワイド戦略のPFMに賛否両論あると思いますけれど、このアルバムがなかったら、わたし、イタリア・ローカルという認識だったです。何が素晴らしいかと言って、ムシーダのギター、ジーバズのベース、プレモリのシンセサイザーがお互いに不可分なほど絡み合っているところです。フュージョンは、たいてい凄テクなんで、技巧よりこの三人のつながりを聴くのが楽しみ方でしょう。
コラード・ルスティチを例に出すまでもなく、イタリアの演奏者は技巧では世界的に通用するのです。イタリアのナショナリズムが、アングロ・サクソンの人たちに理解されないだけで。最終曲「トラベラー」がメランコリックでとても良いです。PFMの黄金期は、このアルバムと次の「パスパルトゥ」の時だったと、わたしは思い込んでおります。