カケレコ・レビュー

09年デビュー、ドイツ出身のシンフォニック・ロック・バンド、YESTERDAYSのリーダーBogati-Bokor Akosが加入し制作された21年作！

09年デビュー、ドイツの新鋭シンフォ・グループによる21年作。本作よりYESTERDAYSを率いるマルチ・プレイヤーBogati-Bokor Akosが加入しており、ギター/キーボード/ベースなどをプレイする八面六臂の活躍を見せています。デビュー時よりネオ・プログレ的な絢爛さは控えめの素朴で奥ゆかしいGENESIS影響下サウンドを聴かせていましたが、本作でもそんな彼らならではの魅力は健在。1曲目のまるで『Trick Of The Tail』のタイトル・ナンバーのような格式と愛らしさが同居するサウンドから早くも胸がいっぱいになります。その後もファンタジックで気品高いオルガンとギターのコンビネーションを軸にしながら、あくまで淡くしっとりとした演奏で描かれる音世界がとても心地よいです。ガブリエルにやや似ているという程度の自然体なシアトリカルさで歌うヴォーカルも含め、全体にGENESISとの適度な距離感を保ったスタイルが好印象。『Trick Of The Tail』『Wind And Wuthering』が愛聴盤という方なら本作、気に入っていただけると思います！

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