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69年発表、数多いザッパ作品群の中でもフュージョン色が濃いとも言われている、早すぎた混淆ロック・ミュージック。今、新作として出されても不思議ではないほど古臭さのないばかりかむしろあらゆる時間軸と地域の音楽が並列で聴ける現代にこそ雄弁に鳴り響く、真に創造的な唯一無二の音楽世界と言えるでしょう。本作はギタリストとしてのザッパの恐ろしく高い演奏技術にも注目。全編に渡って弾きまくっているザッパと、サックスとヴァイオリン。インタープレイの応酬が聴き手のテンションを最高潮までに引き上げます。華やかでキャッチーでスリリングそれでいて、聞きやすくもあるのが本作の特徴でしょうか。ZAPPAの鬼気迫る作曲能力と、演奏技術が同時に襲い掛かり、脳天に衝撃をうけるようですが、不思議と聴後には、異様な爽快感と共にカラフルな世界が目の前に広がるかの様。十二分にザZAPPAの魔法が込められた大傑作!
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
フランク・ザッパはあまり聴いていません。何しろどれから聴いていいかわからないからです。今から勉強するにしても、英語はわからないし、音楽素養が高くはないし、正直手遅れだという気持ちもしています。たぶんザッパの録音を追いかけるより自分の寿命が来るのが早そうですし。ただし、この「ホット・ラッツ」だけは、肌身離さず聴いていました。それもアナログ盤時代の話です。
おっぱいとか浣腸強盗とか言わない頃の傑作で、ほぼ全面インスト。これを英国ユーザーにザッパの作と言わず聞かせたら、英国無名のプログレッシブ・ロックと断じる人が多いと思います。ところで、なんでこのバンドはこんなに楽器が上手いんだ?と言われることでしょう。演奏はまさに流れるよう。ほとんどのリードは、ザッパのギター弾き続けです。これが豊か、なんて言葉で言い表せるものではなく、古今東西の音楽の名曲メドレーのようなのです。まったく迷いのないギターです。
ですので、受ける印象は驚くほどシンプル。いい音楽ってのはこういうものを言うんだな、と。キーボードもバイオリンも技巧をこらしながら、けして流れを途切れさせません。ザッパの作曲能力は、たぶん交響楽を書ききってしまうでありましょう。
もしフランク・ザッパに出会っていらっしゃらないかたがいらしたら、このアルバムだけでもいかがですか。自分を棚に置いて申し訳ないですけれど。