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故事に学べ、マクドナルドよ（3 拍手）

レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る

大阪城最後の戦いで、豊臣軍の陣をどこに置くかで、名将後藤又兵衛と真田幸村が議論になった史実をご承知だと思います。司馬遼太郎氏は、どちらの策をとっても三倍する徳川軍に壊滅的打撃を与えることは可能だっただろうと述懐します。ところが仲裁役の大野治長は、愚にもつかない案を提案し、決定してしまいます。又兵衛と幸村は、それぞれの考える位置に群を構えればよい、という。かくて、豊臣軍は少ない兵力をさらに分散し、各個撃破されていくのです。わたしが何を言いたいのか。スティーリー・ダンとドゥービーという個性をもつふたつのバンドを、中庸にとったら総崩れになったのではないかと申し上げているのです。

ドゥービーの良さには、さわやかなコーラスの魅力がありました。でもそれは、ギターのカッティングとスピードの中で使われてこそ活きるものだったと思います。ジャズ・ファンクのまったりした中でのボーカルの使い方は、スティーリー・ダンに長があります。マクドナルド君、君にフェイゲン、ベッカーを越える作曲センスがあるとは思えないのだよ。しかも活き活きとギターを弾いていたバクスター君の魅力まで引きずりおろしたんじゃないかね。

そんな理由で、モータウンの「リトル・ダーリン」しか好きな曲がない、というわたしです。両方のバンドが好きだと言うのに…。大野治長の仲裁策は、議論が膠着した時、われわれがやってしまいがちです。勝機（商機）を逸しないようにしてください。2023.12.14

ナイスレビューですね！

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