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690円 (税込759円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
71年リリースのライヴ盤で、通算で4枚目となるラスト・アルバム。スタジオ盤でのダイナミズムがさらに増幅された演奏はただただ圧巻。ジョン・ハイズマンの超重量級でいてシャープな怒涛のドラム、ディック・ヘクストール=スミスの熱すぎるサックス、デイヴ・クレムソンの渾身のブルース・ギター、デイヴ・グリーンスレイドの淡くむせぶハモンド・オルガン、そして、クリス・ファーロウのソウルフルなヴォーカル。すさまじい一体感とダイナミズム。間違いなく当時の英国で屈指と言える実力派だったことでしょう。傑作です。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
ジャズの形容によく「クール」という言葉が使われます。全くそれと対極にあるライブです。わたしが最初に聴いたコラシアムがこの作品で、当初の印象は何が何やらわけがわかりませんでした。ハイズマンをはじめとしてメンバーの演奏のぶつかり合いが熱さの理由ですが、とにかくクリス・ファーロウのボーカルです。彼の声は好き嫌いあると思いますけれど、ひとつの「楽器」と考えると、腑に落ちるかもしれません。かけ離れていますがアレアのデメトリオ・ストラトスと同様の役割です。
ジャズとロックは、先祖を遡ればブルーズに行きついてしまいます。コラシアムはブルーズの発展形、もしくは突然変異と考えたらどうかと思っているのです。もともとグループの結成に大きな影を落としているのは、ハイズマンとジャック・ブルースとのセッションです。ジャック・ブルースの「Songs for a Tailor」の曲がここでも再演されているとおりです。演奏の自由度をプレイヤーに保証し、音楽のパッションを生み出すことをハイズマンは画策していたと思いますし、このライブで異種格闘技とも言える試みは初めて成功した、と言えます。グループ名が「闘技場」ですから。
メンバーそれぞれの力量が拮抗し、それぞれに見せ場があるライブ録音は、ありそうでなかなかありません。ハードロックのユーザーなら、クレム・クレムスンのギター、マーク・クラークのベースが聞きものですし、プログレッシブのユーザーならグリーンスレイドの意外と激しい演奏に耳を奪われるでしょう。最もすんなり入れるのが、クリーム、特にジャック・ブルースのユーザーだと思います。