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890円 (税込979円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
名作『グレイとピンクの地』に続いてリリースされた72年作4thアルバム。キーボードがDave Sinclairから元DELIVERYのSteve Millerに交代。Lol CoxhillやPhil Millerなど、カンタベリー・ミュージックを語る上で欠かせないミュージシャンもゲスト参加するなど、彼らの作品の中で最もジャズ度の強い作品。ただ、バンドの魅力である、英国的叙情性と牧歌性は相変わらず。前作に比べて派手さはないものの、聴けば聴くほどに味わいが増す名作。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
ワーテルローにリリーという慰安婦がいました、という曲。ワーテルローの人口はそれほどでもない田舎町ですから、これは英国軍に従軍していった英国人女性という見方が正しいのだろうと思います。だいぶエロチックな歌詞で、兵士にとって聖母のような存在だったことが歌われています。調べたらワーテルローは、長久手市、関ケ原町と姉妹都市なのですね。わたし関ケ原町には何度も行っています。石田三成の陣地に立っては「おのれ、小早川」などとつぶやくためです。
スルメのような味わい、とはまさにこのレコードで、曲が全然覚えられないのに、聴ききってしまいます。リズムがまず変幻自在。普通の偶数ビートなんか出てきません。リチャード・シンクレアとリチャード・コフランのリズム隊は人間国宝にしてもいいぐらいです。それでいて抒情性がたっぷりあります。弦楽が入ってきてパイ・ヘイスティングズが歌うところなんか泣きそうになります。キャラバンが最もキャラバンらしいのは、この盤と「夜ごと太る女のために」ではないかと思います。
英国シーンのすごさは、ソフト・マシーン、マッチング・モール、ハットフィールドとこのキャラバンが並び立っていたところ。さすがにどのメンバーがどの時期に行ったり来たりしたのかまでは覚えておりませんが、それぞれに味わいも違い、黄金期でした。