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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
英国ポップの王道と問いかけられて、あなたはどんなバンドを思い浮かべますか。10CCですか。クイーンですか。キャパビリティ・ブラウンですか。ハドソン・フォードですか。…わたしは多感な10代に聞いたスモーキーとパイロットです。英国のポップは、ニック・ロウにしても、10CCにしても、少し皮肉交じりのねじくれた感覚を持っています。しかしパイロットの曲はねじけたところがなく、いつも直球勝負です。
「ジャニュアリー」や「マジック」の、きゃぴきゃぴしたところは、この盤にはさすがにありません。アラン・パースンズの「アイ・ロボット」や「ピラミッド」で聴ける、湿り気のある潤沢なメロディがあります。飛びぬけた1曲もない代わり、どの曲も水準以上で落ち着きます。パイロットにあっと驚く仕掛けやアバンギャルドを期待していないので、これでいいのです。
この日本盤のライナーには、デイビット・ペイトンと、イアン・ベアンスンのインタビューが収録されています。この4作目がCDになったのはわが国が世界初で、いかに日本のファンに大事にされたか、二人が語っています。確かに、パイロットは、本国での知名度に比べてわが国のオンエア率が高かった気がします。クイーンをワールドワイドにしたのが日本のリスナーでしたが、パイロットをいまだに忘れないのも日本のリスナーです。