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CEUX DU DEHORS

UNIVERS ZERO

評価:51件のレビュー

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RUNE39(CUNEIFORM) 【92年発売CD】

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カケレコ・レビュー

ベルギーが誇るチェンバー・ロックの名バンド、2ndまでの暗黒チェンバー・サウンドにロック的ダイナミズムが導入された81年作3rd

ドラマーのダニエル・デニを中心に結成され、74年にデビューしたベルギーを代表するチェンバー・ロック・グループ、81年作の3rd。前作からオリジナル・メンバーでありギタリストのロジェ・トリゴーがPRESENT結成のために脱退。本作よりKey奏者アンディ・カークが加入し、ベース、ドラムに、管楽器(オーボエ/バスーン)、弦楽器(ヴァイオリン)、キーボード(ピアノ/オルガン/ハルモニウム/メロトロン)を加えた5人編成で録音されています。ストラヴィンスキーやバルトークなど、非西洋的なバーバリズムの視点で変拍子、不協和音が渦巻くサウンドを展開した<原始主義>を素材に求め、パンク/ニューウェイヴの嵐吹き荒れる中でロックを「衝動」と「芸術性」の両面で推し進めようとしたダニエル・デニの表現(=暗黒チェンバー・ロック)が最高潮に達した代表作。前作以上に運動性能を増したシャープかつスリリングなロック的ダイナミズムと、近現代クラシックに根ざした非西洋的暗黒ゴシック趣味が渦巻くサウンドは、テンションはちきれんばかりで、オープニングから、彼らの代表曲であり、チェンバー・ロック屈指の名曲と言える「Dense(濃厚)」で聴き手を一気に飲み込ます。複雑極まりなくとめどない変拍子を繰り返しつつも、パンク勢にも負けない初期衝動的なダイナミズムも持ち合わせた凄まじすぎるドラムをバックに、バスーンとヴァイオリンが時に低域でウネリながら暗黒世界を描き、時に一気呵成に強迫的に畳みかけ、時に爆発寸前の静寂した密教的空気をたちこめる。破壊的なテンションと緻密な構築美は、キング・クリムゾン『太陽と戦慄』にも引けを取らない完成度を誇る、ワールドワイドな傑作!

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評価:5暗鬱であります(0 拍手)

レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る

ユニベル・ゼロを聴くと、わたしは早坂文雄や伊福部昭を連想してしまうのです。オーケストラに比較したら、とんでもない最小単位で交響楽のような分厚い世界と絶望感ある曲想を提示してくれます。わたしは何の予備知識もなく、ジャケットの雰囲気だけでこの「セ・ドゥ・デオール」に手を出してしまいました。1曲目の切迫感にはマジ鳥肌立ちまくりになりました。彼らのすごさは、バンド名が読めなくても、曲名が読めなくてもどうでもいいぐらい音に吸引力があることです。このアルバムが出た時、ユニベル・ゼロと読めた人がわが国に何人いたでしょうか。

そして早坂、伊福部を彷彿させるのが、旋律が野蛮で恐怖心を与えるところ。ブラック・サバスは、人々は金を払っても恐怖を求めている、と深い洞察で音楽を始めました。ユニベロ・ゼロの主目的は、音楽に人心を脅かす圧力を加えることだと勝手に思っています。だって、どの作を聴いても怖いもん…。

チェンバー・ロックという名称は、何か音楽を実験室でやっているような誤解を与えます。ヘンリー・カウはそうかも知れませんが、ユニベロ・ゼロは、室内楽とは関係なく、ロックンロール・オリエンテッド・クラシック楽器です。わたしが名前も知らないような多様な楽器を用いながら。

ナイスレビューですね!

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