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イタリア南部はナポリ出身で71年にデビューし、「イタリア」の芸術面での熱情、民族的な呪術性を増幅させ、キング・クリムゾンやヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーターから影響を受けた「プログレ」のフォーマットで荘厳に鳴らした70年代イタリアン・ロック屈指の名バンド。99年にオリジナル・メンバーのヴォーカリストLino Vairettにより再結成され、VDGGのデヴィッド・ジャクソンなどを迎えながら、往年にも負けないエネルギーで活動を続ける彼らが満を持し、あの『パレポリ』の続編として制作した2015年作。変わらずデヴィッド・ジャクソンが参加しているのは嬉しいところ。流麗なピアノ、叙情たっぷりのフルートやヴァイオリンが彩る「詩情」が溢れんばかりのパート、躍動するリズムをバックにギターやキーボードやヴァイオリンが次々とスリリングに切れ込み、ヴォーカルがシアトリカルに歌い上げるイタリアらしい熱情的なパート、地中海のエキゾチズムが香るユーロ・ジャズ・ロックなパートなどがめくるめく続くアンサンブル。『パレポリ』での聴き手を飲み込むような剥き出しのヘヴィネスこそありませんが、その分、円熟した「詩情」と端正な演奏が印象的です。DISC2には、『パレポリ』のニューレコーディングを収録した2枚組。イタリアン・ロック往時のド真ん中に居た彼らが、その芸術性を再び解き放たった新たなる名作です。
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レビュアー:Zedさん レビューをすべて見る
イタリアの古代神秘性と、フェリーニのカオス的退廃世界が音楽になった、プログ屈指のアルバム『パレポリ』。
その40数年後の続編が本作。
オリジナル・メンバーはLino Vairettのみとなり、本作は彼の個性が全面に出た作品。
混沌とした世界はなく、叙情的なエスニック色で、明るめなイタリアのプログというアルバム。
本作を聴くと『パレポリ』を全作曲したDanilo RusticiとElio D''Annaの味のあるサックスとフルートがいかにあの世界にフィットしていたか分かる。
本作は『パレポリ』を上回るという期待ではなく、オザンナのニュー・アルバムとして聴くと楽しめるかと。
サービスディスクとして本作のメンバーで『パレポリ』を再演している。
勢いやカオス度はオリジナル『パレポリ』。が、新生『パレポリ』も聴き応えがある。