カケレコ・レビュー

YESフォロワーの筆頭と言える英シンフォ・グループ、75年作と76年作をカップリング

75年発表の1stと76年発表の2ndとのカップリングCD。どちらの作品も、ファンタスティックな雰囲気に包まれたシンフォニックなサウンドがかなりの出来栄えですが、Voがジョン・アンダーソンにそっくりなせいか、しばしば単なるイエス・フォロワーとして過小評価されてしまっています。確かに曲の展開などイエスを彷彿とさせる部分もあり、イエスと比べればテクニックはそれほどではありませんが、それを補ってあまりある魅力が彼等にはあります。丁寧に一音一音紡がれる叙情的なメロディーと深いメロトロンの響きは、まさに英国そのもの。目を閉じると片田舎ののどかな田園風景が浮かび上がってきます。変拍子なども、イエスのように緊張感を生み出すためではなく、曲に起伏をつけてストーリー性を持たせるために効果的に使われています。イエスというより、どちらかというと、バークレイ・ジェームス・ハーヴェストなどと同列で語ったほうが、サウンドのイメージが伝わるのではないかと思います。

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