はじめまして、カケレコへようこそ! ログイン
新品・中古ともに在庫ございません。
イギリスのテューダー朝からその名を取った英国トラッド・フォークの名バンドの71年作。SPIROGYRA、MELLOW CANDLEと並んで英国トラッド・フォークの「三種の神器」と言われる本作は、メロディーラインの良さで聴かせるフォーク作となっており、アコースティック・ギターなどを基本にフルートやストリングスの彩りも美しい傑作です。また女性ボーカルAnn Steuartはアメリカ人であり、その資質もあってか英国ロックの重さや英国トラッド・フォークの個性である翳りはさほど感じられず、むしろアメリカらしい澄みきった音像と爽やかな世界観を見せるのが個性的です。
アーティスト名と曲名を元に、CDデータベースから曲目を自動取得しています。ボーナス・トラックなどが反映されず、実際のCDとは曲目が異なる場合がございます。ご了承ください。
他のファンのために、あなたもCDのレビューを書きませんか?
他のユーザーの投票(拍手)の数が多いレビュアーは、ベストレビュアーとしてページに掲載されます。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
ブリティッシュ・ハードのユーザーにとってブルーズに次ぐ素養は、UKトラッドなのではないでしょうか。学生時代、仲間うちの部屋に集まってツェッペリンのIVを聴いていたときのことです。「バトル・オブ・エバモア」にさしかかった時、俺はこの曲が嫌いだという不届き者がいたのです。あろうことか、俺も、俺もという合唱になるではないですか。…君らは、ペイジがフォークのかき鳴らしギターを改良して「ソング・リメインズ・ザ・セイム」にしたことを知らんのかね。それ以前にサンディ・デニーの声を聴いて何も思わないのかね。
テューダー・ロッジは、根っからの本筋トラッドというわけでもなく、聴きやすく耳に馴染みやすい優しい音です。ペンタングルやヘロンに比べたらずっとポップでございます。それでいて本筋である品の良さがきちんとあります。けっして熱くならない流れる音に身を浸していると自然に気分が高揚してきます。時々陰鬱になってしまうスパイロジャイラとは、そこが違います。
わたしが何よりすごいと思うのが残したレコードが一枚きりであること。(再結成後のレコードは何枚もありますけれど)そしてアートワークが完璧であることです。エンボス仕様10面開きのカバーアートは、レコードというより骨董であるかのようです。モノクロに凹版版画風のイラストも見事です。なので大事にしてあまり出さないCDでもあります。まあ、ハードロック患者の素養として年に1回ぐらいで充分ではないでしょうか。