カケレコ・レビュー

北欧トラッド・フォークの伝統を継承した、モダン・フィメール・フォーク07年作！

冒頭から古代ヨーロッパの黒く深い森を思い起こさせる、陰りと艶のあるスカンジナヴィアン・フォーク、汎ユーロ・フォークを聴かせる、フィメール・フォーク・アーティスト、SOETKIN COLLIERによる、07年作がこちら。ベルギー北部、フランダース地方で話されるフレミッシュ語の伝承歌や、スウェーデンのトラッドを多く取り上げながらも、あくまでモダンな21世紀のサウンド・メイキングの中で新たな解釈を提示しており、新しい、モダン・ユーロ・フォークを展開しています。歌手の傍ら、ゲルマン諸語を学んだ彼女ならではの学究と歌心の絶妙なバランスが、何処までもハイセンス。心の中から穏やかな気持ちになれる、上品なアルト・ヴォーカルは気品に満ち、先端にありながら、欧州フォークの古くからの伝統を強く汲みとった、上質なユーロ・フォーク・ソング集と言えます。

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