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不動の2人であるGreg Spawton(G)とAndy Poole(B)により90年に結成され、90年代〜00年代のイギリス屈指のプログレ新鋭バンドへと上り詰めたグループ。07年作5th。モダンに覚醒した前作『Gathering Speed』の延長線上に、ポスト・ロックのエッセンスが際立ち、さらにモダンに洗練された印象。透明度を増した音像から浮かびあがるのは、やはりジェネシスのDNAを継いだ叙情美で、息を呑む美しさ(メロトロンとフルートも絶品!)。オープニングでは、音の粒子が沈みこんでは揺れる間をヴァイオリンが流麗に紡がれたり、2曲目ではいきなりサックスがフィーチャーされてキング・クリムゾンばりのテンションをみなぎらせたり、アレンジのアイデア、それが生む空間的な音の広がりは特筆ものだし、シャープなトーンでエッジとダイナミズムを生むドラムもまた素晴らしい。聴きながら、直接的には似てないんだけど、初期ジェネシスのあのドラマ性と器楽性への00年代からの確かな回答だなぁ、なんて感じてしまいました。ジェネシス、イエス、キング・クリムゾンのエッセンスを散りばめているのに、「ヴィンテージ」にならず、モダンに描ききるセンスこそ彼ら最大の持ち味であり魅力。ドラマに満ちた構成も見事で、10分を超す大曲が3曲収録されていますが、どれもが出色の出来栄えです。本作を最後にSean Filkins(Vo)とSteve Hughes(Dr)が脱退しますが、「モダン」に洗練させたシンフォニック・ロックは彼ら二人が居た編成ならではの魅力であり、BIG BIG TRAINのサウンド面での先進性という点で、一つの到達点といえる傑作です。
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レビュアー:add.さん レビューをすべて見る
彼ら特有のGENESISらしい叙情性は残されつつ、より個性に特化された作品。これまでの70年代らしさを前面に押し出した作風に、さらに現代的アプローチを重ねてきた。それにしても、現存するGENESISフォロアーでここまでの成長を遂げたバンドってほかにあっただろうか?前作のほうが好みだったので相対的に−1としてますが、星5つつけても良いでしょうね。