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紙ジャケット仕様、07年デジタル・リマスター、内袋付属、定価2095+税。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
名曲「ウィリン」は、裏街道専門のトラック・ドライバーが主人公です。なぜ裏街道なのかと言えば、彼がメキシコ国境の禁止薬物や不法移民を運ぶ専門だからなのです。ひとりで運転しているとき思わず口ずさみそうな国境演歌で、実際に映画「アビス」では海底で作業するクルーがこの曲を合唱しています。この曲、フランク・ザッパとローウェル・ジョージが袂を別った曲と言われています。ドラッグやりたいならマザーズを抜けろ、と。実際は、古いフォークのスタイルがマザーズに合わなかったということだろうと推測していますが…。
わが国では、あまりにも「ウィリン」の印象が強すぎて、バンドのイメージを固定してしまっているのが事実です。フィートの全史を聴くとわかりますけれど、この曲のようなフォークは、彼らの中では異質です。このレコードの中の他の曲は、ほとんどがライブの定番曲で、フィートはえんえんと「セイリン・シューズ」の繰り延べ再生産をやっているようなものだと思います。まだまだファンク、フュージョンへの接近は少ないですけれど、ビートは西海岸のバンドとしたら別格で南部やラテンの影響下にあります。
ルーズでだらけているように聞こえてしまうかも知れません。何度も何度も繰り返さないと彼らの鉄壁な計算が見えてきません。断言しますが、フィートに馴染むとほぼ米国音楽の全てが聴ける耳が出来上がります。