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新機軸としてメロトロンやシンセサイザー、レゲエリズムやファンクビートを取り入れているのが特徴で、ZEPらしい硬派でキレのあるアンサンブルはそのままに、様々なジャンルのエッセンスを加えた挑戦作となっています。まず注目は1曲目の「THE SONG REMAINS THE SAME」。シャープで煌びやかなギターリフ、重量級でいてダイナミックなリズム隊、緩急自在に次々と前のめりに畳み掛ける展開、威風堂々たるメロディとヴォーカル。
圧巻のスケールで聞き手に迫る後期ZEPを代表する名曲です。そして、本作ならではの聴きどころは、4曲目「The Crunge」と6曲目「D'yer Mak'er」でしょう。まずは、ファンクテイストが印象的な「The Crunge」。軽快なギターのカッティングとグルーヴィーにうねるベースにヘヴィなドラムが見事にマッチ。9/8拍子と8/8拍子が交互に現れる、踊りたいのに踊れないZEP流のファンク・ロックを聴かせてくれます。「D'yer Mak'er」では開放的なレゲエサウンドを取り入れながらも、重く硬質なドラムがZEPらしさを主張します。
妙に哀愁を帯びたサビのメロディーも素晴らしい、けだるくて楽しいレゲエ風ナンバーです。ハードさや緻密さに多様性が加わったZEPが進化したロックを聴かせてくれる名盤です。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
改めてジョン・ポール・ジョーンズの引き出しとインテリジェンスがなかったら完成しなかったレコードだと思い知ります。「レイン・ソング」で弦楽パートを編曲、それをひとりで演奏し、裏拍を叩けないボーナムに代わってレゲエ・ビートを形にし、ファンカデリックにも精通していることを証明する。このレコードがツェッペリンのファーストであったなら、彼らはプログレ6大バンドと呼ばれていたでしょう。
制作は72年。もうシカゴ・ブルーズのコピーはいいだろうの時期です。ペイジは対岸のモビー・グレープやスティブン・スティルズ、ジョー・ウォルシュの活動を聴いて、こんなのを演りてぇと歯噛みしていたと思います。ブラック・ミュージックから出発した彼らが、US白人音楽の革新にびっくりして対応した音と言うこともできます。おそらくコンセプトは「ハウス・オブ・ザ・ホーリィ」の歌詞である、音楽を自分の規範とせよ、に由来していると思うんです。ところがこの曲が飛んでしまって、下手にオカルトな表紙デザインがついたものだから誤解されているレコードでもあります。
わたしは「ザ・ロバー」「聖なる館」「ブラック・カントリー・ウーマン」「ウォルターズ・ウォーク」を入れて12曲のCDをつくっています。これが本来のこのレコードですから。2022.06.14