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1990円 (税込2189円)
帯【有】 解説【有】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
【査定担当者からのメモ】
若干カビ・帯に軽微な折れあり
英ハードの代表格、72年作4th。前作で完成させたドラマティックなオルガン・ハード・ロックのスタイルにアコースティック要素を注入、Roger Deanによるアルバム・ジャケットの如く、幻想的な世界観を作り出しています。ヘヴィ且つメロディアスなワウ・ギター、凶暴に歪んだハモンド・オルガンが生み出すグルーヴ感に、パワフルなハイトーン・ヴォーカルが乗るハード・ロック・パートから、泣きのスライド・ギターとシリアスなコーラス、センチメンタルなピアノが絡み合うシリアスな叙情的なパートへ、緩急を付けた曲展開にグイグイと引き込まれます。繊細なアコギ、力強くタメの効いたドラム、メロディアスなベースも素晴らしい。ハード・ロックの疾走感こそ前作『LOOK AT YOURSELF』に譲るものの、英オルガン・ロックらしいドラマティックな構成美が楽しめる本作もURIAH HEEPの代表作の一つです。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
押しも押されもせぬヒープの名盤。「対自核」の狂おしい暴力性は影をひそめ、代わって「七月の朝」や「ソールズベリー」で試みられたロックと物語性との融合が成功しています。全体を貫くテーマは、ファンタジーです。ディープ・パープルのスピード、ブラック・サバスのオカルトに匹敵するイメージをヒープはこのアルバムで確立することとなりました。そしてファンタジーの主役となる魔法使いとの出会い、さまざまな悪魔との会話はケン・ヘンズレーのアイデアから出ています。
演奏力でも格段に進歩を遂げています。特に新加入のゲイリー・セインが「見える」ベースラインを弾いていることがアルバムに統一感をもたらしていると思います。また、ところどころでアクセントになるアコースティック・ギターは、おそらくケン・ヘンズレーの手によるものと思います。そしてコーラスの美しさ。これは後日のクイーン結成に影響を与えたのではないでしょうか。ボーカルのデイビッド・バイロンは、意識的に高音シャウトを抑え、深みをもたらしています。
このアルバムの録音直前まで3カ月ほど、コロシアムのマーク・クラーク(bs)が参加していました。タイトル曲の「魔法使い」は、彼とヘンズレーとの共作。そして、ボーナス収録された「Why」は、クラークの超絶ベースが堪能できる唯一の曲です。(この曲は、日本では「安息の日々」のシングルB面でした。)アルバムに収録されなかったとは言え、制作に大きな影響を与えたデモだった気がします。
ヒープでいちばん先に聞くべきはこのアルバムです。ハードさを期待すると最初物足りないかも知れません。しかし、構成の隙のなさ、中音に重点を置いた録音の見事さ、何よりメロディーの印象深さでいつまでも飽きがくることはありません。何十年も。
レビュアー:プログレ者さん レビューをすべて見る
70年代の初期に「悪魔」とか「魔法使い」とか現代のロール・プレイング・ゲームに出てきそうなファンタジーの世界がコンセプトになっているという進歩的(プログレッシヴ)なロック・アルバム。新たにベースにゲイリー・セイン、ドラムスにリー・カースレイクが加わり、今まで安定していなかったリズムセクションが充実して遂に黄金期を迎えることになった。最終曲「呪文」の分厚いキーボードとコーラスをバックに泣きに泣くギターを聴いて感動しないカケレコ・ユーザーはいないと断言できる。
ロジャー・ディーンの描くアートワークと共に「ジャケット、サウンド、コンセプト」が三位一体となった英国ロック史上に残る名盤。