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Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。『Acquiring The Taste』は1971年のセカンド・アルバムであり、聴き手を選ぶツウ好みの内容ながら、彼らの溢れんばかりの音楽的探究心が結実したという意味ではやはり傑作。GENTLE GIANTといえば、メンバーたちのマルチ・プレイヤーぶりがしばしば話題となりますが、その印象は本作を発端としているのでしょう。おびただしい数の楽器がクレジットされており、その様はまるで劇薬を生み出さんとするマッド・サイエンティストの実験室のようです。一聴して耳に残るような派手さにこそ乏しい印象を持つものの、プログレッシヴ・ロックの特徴のひとつである緻密なバンド・アンサンブルの始祖的な位置にある作品であり、噛めば噛むほど味が出る、聴くたびに新たな発見のある名盤です。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
彼らが「優しい巨人」と名乗っているのは、尊敬するラブレーの著作から。そのラブレーに捧げられた曲が1曲めの「パンタグリュエルズ・ネイティビティ」です。ぐりぐりした単調なビートの上を、のったりしたソロとコーラスが行き交い、ゲイリー・グリーンのヘビー・ギターが押しつぶすという構成です。トランペットや木琴も使われていて、彼らのライブを見ると、次々に担当楽器を替えて演奏しているのですね。
ジェントル・ジャイアントのアルバムでは「オクトパス」と「イン・ア・グラス・ハウス」の人気が高いようです。ただし抒情性と迷宮のような神秘性は、初期作のほうに分があって、なかなか捨てがたい。プログレという範疇ではファーストか、この作になるんではないでしょうか。それほど前に出てくる音ではなく、むしろ「引き」の魔力がある盤であります。
かつてのジェントル・ジャイアントは、アナログ盤が本当に売っていないバンドでした。冗談でなく「インタビュー」を購入するのに10年かかりました。CD時代になってからも事情は変わらず、全部をコンプリートするのにまた10年。今では考えられないです。