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CITTA FRONTALEを母体に、Danilo RusiciとElio D'annaを中心に結成され、呪術的なサウンドとほの暗い叙情でトップバンドへと登りつめたイタリアのへヴィー・プログレッシブ・ロックグループの71年デビュー作。その内容は、サイケデリックな質感を残しながらバンドサウンドに加えてフルート、サックスをフューチャーしたへヴィー・プログレッシブ・ロックであり、その攻撃的な音楽性と対比するように独自の牧歌性とアコースティックな肌触りが彩ります。イタリア然とした叙情美も醸し出されており、イタリアン・ロックを代表する名作の1つと言えるでしょう。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
流行音楽は混血によって進化する。わたしの持論です。混血は、雑種性と言い換えてもいいです。ついついイタリアの中心地を、カトリック総本山があるローマと思ってしまいがちです。でも港町ナポリこそ、世界の海とつながっている都市であり、実際にジャズはナポリから上陸したようです。オザンナのプリモ作の印象は、ヘンドリックスのギターと、オーネット・コールマンのフリーインプロと、イタリア歌謡が出会ったもの。あまりにそれぞれのアイドルが露骨なので、眩暈がするほど激しい振幅を見せます。オザンナの素晴らしいのは、激しい混血を繰り返しながら、民俗アイデンテティに常に帰るところです。祝祭と破滅の要素を押さえています。
彼らが成功したのは、あくの強い演奏者がいたことが原因ながら、リノ・バイレッティの声が飛びぬけて良かったことも大きいのではないでしょうか。リノが歌うと涼風が駆け抜けるようなカタルシスが訪れます。この作、英詞でも歌っていたんですね。今まで英詞に聞こえませんでした。このところ、オザンナは、「男たちの…」という冠詞をかぶせられることが多いです。まさに男のためのロックですね。2023.05.29