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CD196(GARDEN OF DELIGHTS) 【23年発売CD】

カケレコ・レビュー

ドイツのエスノ・ジャズ・ロック・グループ、インド音楽の大家SHOBHA&TRILOKのGURTU親子をフィーチャーした77年作

69年に結成されたジャーマン・ジャズ・ロックの名バンドによる77年作。エスニック・テイストを纏ったジャズ・ロック/フュージョン・スタイルを特徴とする彼ら、本作でもマリンバをはじめとする打楽器の心地よい響きをフィーチャーした、テクニカルな歌ものフュージョンを聴かせてくれます。PIERRE MOERLENS GONGに歌とファンキーさを加えたようなサウンドとも言えそうです。聴きモノがラストに待ち受ける14分の大作で、ここではインド最高峰の女性声楽家Shobha Gurtu(ヴォーカル/タンブーラ)と息子Trilok Gurtu(パーカッション)が参加。Trilokは後にJohn McLaughlinのバンドに参加するなど活躍します。民族弦楽器とマリンバが織りなすオリエンタルな導入から雰囲気抜群。そのままマリンバがリードするヴォーカル・パートへと移り、GONGやS.Hillageばりの浮遊感あるギターが素晴らしい音空間を潜り抜けていきます。後半はShobha Gurtuの神秘的なスキャット&インド語ヴォーカルとTrilokのタブラが主役となり、一気にインド音楽の世界が広がっていき、そのまま彼岸の境地へと聴き手を連れていきます。このオリエンタルでありながら聴きにくさはなくファンタジックですらある一曲、間違いなく名曲と言えるでしょう。各曲完成度高いですが、最終曲を聴くだけでも価値のある作品です。

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