はじめまして、カケレコへようこそ! ログイン
新品・中古ともに在庫ございません。
ジャーマン・ハードの至宝を数多く持つKUCKUCKレーベルの中でも、最高峰の完成度を持つ作品。71年作。クラシカルなハモンド、泣きのギターをフューチャーし、静と動めくるめく展開で一気に上り詰める珠玉の名曲「PAST HAS GONE」を筆頭に、叙情性溢れるナンバーからハードなナンバーまで名曲揃い。テクニックに優れたバンドではありませんが、丁寧に織り込まれたアンサンブルと切々と歌い上げるヴォーカルが感動を誘います。「至宝」という言葉がぴったりくる幻の名作。メロディアスなロックファンは必聴です!
他のファンのために、あなたもCDのレビューを書きませんか?
他のユーザーの投票(拍手)の数が多いレビュアーは、ベストレビュアーとしてページに掲載されます。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
オルガニストであり、全部の曲を書いているヴォルフ・ロディガー・ウーリケがリーダーなのでしょう。彼は流麗でクラシカルな演奏を得意とする反面、その予定調和をファズ・ギターで壊すことにカタルシスを感じているらしいのです。古風なイントロダクションから、一転摩訶不思議なごった煮演奏になるパターンの代表が5曲めの「ファースト・ロス」。ボーカル部分はなんとレゲエです。70年のミュンヘンに果たしてレゲエ・ミュージックは伝わっていたのでしょうか。
上記に書いたような理由でオルガン・ファンにアピールする内容。でも生粋のオルガン・ファンなら、この展開に腹を立ててしまいそうです。ウーリケはジョン・ロードに近いセンスを持っています。でも1分ぐらい演奏するとすぐ曲の雰囲気を変えてしまうのです。オルガン・ハードらしいのは2曲めの「スピード・イズ・カミング・バック」ぐらいではないでしょうか。だってディープ・パープルやELPの気分に浸っているとき、ジミー・クリフが現れたら腰がくだけますでしょ。
あとやっぱりボーカルが弱いのです。その代わりギターが重い重い。ヘンドリックス直系の歪んだギターです。「マーフィー・ブレンド」というのは、ブレンドしたパイプ・シガレットの意味だと解しています。音楽ジャンルのブレンドこそが彼らの目指すところだったでしょう。それに成功しているかどうかは、微妙なところだとは思いますが。