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現在のポーランド・シンフォ・シーンの中核を担う人気グループ、スタジオ・アルバム15作目となる2022年作。本作より新ヴォーカルにキーボーディストRyszard KramarskiのバンドTRKPROJECTのDawid Lewandowskiが加入。80年代以降のキャメルを想起させる、どこか物悲しくもエモーションいっぱいに広がる雄大かつ重厚なインスト・パートと、従来のピンク・フロイドからの影響をモダンに昇華させたスタイリッシュでメロディアスなヴォーカル・パートがこれでもかとドラマチックに対比されるスタイルは、これぞMILLENIUM節としてさらに極まっています。タイトに刻む安定感抜群のリズム・セクションを土台に、まさにラティマーばりに泣きまくる哀愁ほとばしるギターと、シンセを軸にフロイド譲りの深遠な音空間を作り上げるキーボードによる、激情とメランコリーを揺れ動くアンサンブルはかつてない素晴らしさ。そんな演奏に渾身の歌を乗せる新ヴォーカルも特筆で、ハートフルな温かみも滲む、歴代でも屈指の情緒に富んだ歌唱がMILLENIUMサウンドの説得力をグッと引き上げます。どこを切り取ってもグッと来てしまうドラマ性に満ち満ちた、15作目にしてキャリア屈指の会心作!デジパック仕様。
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レビュアー:まけろうさん レビューをすべて見る
ポーランドプログレの代表的バンド。どの作品も期待を裏切らないが、本作品も過去作が好きなリスナーの好みを満たしている。Camelとの比較がよくなされているが、Camel的ではあるものの東欧独特の翳りのような音が随所に散りばめられている。リスナーを満足される出来栄えといえるが、どこを切っても同じような色が見え隠れする金太郎飴のような印象も個人的には残った。