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電動カッターで脳髄を切られる音（5 拍手）

レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る

ベルベット最初の3盤は、それぞれ違う方向を向いています。この盤に現れているのは暴力または衝動です。ただ何かを傷つけたい、あるいは傷つけられたい。それだけの衝動で、楽器を練習する余力もなく、メンバーがぶつかり合っているドキュメントです。美しいフォーク・ロックを書くルー・リードですけど、彼の果てしない暴力と付き合うことになります。ボブ・ディランがアクースティック・ギターをストラトキャスターに持ち替えた瞬間、ジミー・ペイジが電化ブルーズをぶち壊した瞬間に似た感動を覚えます。しかもほとんど素人の集団から。

17分に及ぶ「シスター・レイ」を、ハードロックを聴くユーザーなら知っておくべきです。ほぼ展開なしの爆音です。ほかの楽曲にしても歌詞でリスナーを破壊するか、音で脅迫するか、なのでした。もっとも恐ろしいのがモーリン・タッカーの打ち下ろすだけのドラムズ。何の感情も感じられません。下手、と言えばそれまで。こんな恐ろしい音はほかにありません。最初から最後まで全力なんですから。2025.03.04

ナイスレビューですね！

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