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カケレコ・レビュー
Bjorn J:Son LindhやQUATERMASS〜HARD STUFFのJohn Gustafson参加のプロジェクト・バンド、73年作
北欧を代表するKey/管弦楽器奏者BJORN J:SON LINDHやQUATERMASS〜HARD STUFFのJOHN GUSTAFSONなどが参加したプロジェクト・バンド。73年作。スリリングなハード・ロックから女性ヴォーカルをフューチャーしたクラシカルなバラードまで曲調は多彩ですが、どの曲も息を呑むように張り詰めたテンションが印象的。完成度高いです。
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レビュー一覧
冷たく重い夏向きの音（3 拍手）
レビュアー：たすけさん レビューをすべて見る
いかにも北欧らしい表紙は、美しいものの、このプロジェクトの性格をうまく捉えているとは言えません。クエイタマスの制作者、アンデルス・エンリクソンが集めた音楽家に好き放題やらせてみました、という印象のノン・ジャンル音楽です。冒頭いきなりファズ・ギターの大合奏で驚きます。畳みかけるヘビーロック、R&B、ケルト風味のフォークが次々に演奏されます。作曲者も別々で、リード・ボーカルも別々。女声は、スウェーデン人とアフリカ系アメリカ人のゴスペラー。男声はうれしいことに2曲がジョン・グスタフスンです。
ピアノのビヨルン・イアソン・リンドは、簡潔なプレイでクラシックというより米国西海岸の音をイメージさせます。ダニロ・ルスティチのようなギターは、ヤン・シャフェル。こうしたプロジェクトは、ジャズ調になってしまうものがほとんどです。でもこのプロジェクトはメンバーの音楽素養が多彩であるためフォークとロックに収束しています。期待のグスタフスンのベース演奏はたぶん1曲のみ。その「キープ・オンザ・ラン」は、ハードスタッフみたいでとてもよろしいです。
ヤン・シャフェルの書いた「ノー・レジストレーション・プリーズ」がインストのバカテク曲です。冷たく重い音です。全体にショパンの「グランド・スラム」をイメージしていただくと近いですかね。2022.06.13