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フィンランドのグループ、73年作4th。オルガン、シンセ、ピアノを中心とした叙情性溢れるアンサンブルとビートルズ的とも言えるポップなメロディーが印象的。ただ、歌心だけでなく、アレンジ、演奏もこのバンドの聴き所。ハットフィールドの1stを想わすような淡いジャズ・ロック、クラシック・ロック、テンション溢れるハード・ロックなどを巧みに織り交ぜた起伏に富んだ構成が秀逸。本作は各曲が切れ目無く続くトータル・アルバムになっており、アレンジの素晴らしさが際立っています。名作。
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レビュアー:たすけさん レビューをすべて見る
タイトルどおり、ヒューマン・ビーイングの様々な局面をテーマにした曲の連作という意欲作です。ウイグワムの個性は、人懐こいボーカルやキーボードと高度な演奏が両立していることで、ジャズやクラシックの素養も多分に感じられ、ロックのダイナミズムもあります。わたしは、このアルバムに関して欠点らしい欠点を思いつかず、聴き始めると時間も忘れて彼らの世界に没入してしまいます。あれよ、あれよと驚いている間に終わってしまう展開で、複雑な曲構成も全然嫌味になっていません。
何より好きなのが、キャラバンに似た展開をするところです。リチャード・シンクレアとデイブ・シンクレアがやっているのではないかと思う箇所があります。中心のユッカ・グスタフスンは、技術をひけらかすのではなく、メロディを大事にする鍵盤奏者。彼のボーカルも柔らかくて良いです。ペッカ・ポーヨラは、テクニカルなベースを弾きながら、曲づくりにも貢献しています。「ケーソジェン・レート」の元メロディも出てくるので、同作のファンは聴くべきです。
こういう何度も聴けるスルメ盤は貴重です。スルメ盤が20枚あれば。何万枚もレコードなんていらないと思います。