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英国のプログレッシヴ・ロック・バンド、ジェスロ・タルによる74年作7th。当初は前作『パッション・プレイ』の内容をテーマにした映画のサウンドトラックとなる予定でしたが、映画の計画が頓挫したため単品のアルバムとしてリリースされました。コンセプチュアルな大曲志向の前作や前々作『ジェラルドの汚れなき世界』と違ってコンパクトな小曲で構成されているものの、流石乗りに乗っていた時期の作品だけあって1曲1曲のレベルの高さはかなりのもの。パワフルな唾吐きから滑らかで愛らしいトーンまで披露するイアン・アンダーソンの表情豊かなフルート、マーティン・バレの気持ち良く歪んだハード・ロッキンなギター、ジョン・エヴァンのアグレッシヴなピアノやオルガンにシンセ。それぞれが伸び伸びと絡み合い、さらにそこへおなじみのアレンジャー、デヴィッド・パーマーの華美なオーケストラ・アレンジもたっぷりと織り交ぜつつ、どの曲も親しみやすく溌剌としたメロディでキャッチーに聴かせる手腕は見事の一言。クラシカルなピアノが勢いよく躍動する表題曲「War Child」、ギターとフルートのスリリングなリフが格好いい「SeaLion」、トラッド色の強いアコーディオンをフィーチャーした「Skating Away on the Thin Ice〜」などなど、彼らを代表する名曲が揃い踏みです。大曲を収録したコンセプト作と比べるとあまり注目されませんが、彼らのエネルギッシュなアンサンブルと脂の乗ったアレンジを堪能するにはうってつけの名作と言えるでしょう。
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