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コロンビアから突如登場しファンを驚かせたシンフォニックロックバンドの08年2nd。ジャケットの翳りある雰囲気はデビュー作に譲りますが、本作はタイトル通り前作の延長上にあるコンセプト作であり、音楽的には確実に前作の流れを汲むものです。スペイン語の男女ボーカルは哀愁を帯びた非常に歌心豊かな雰囲気を持ち、メロウに泣きながら印象的なメロディーを奏でるギターがエキゾチックな風を運んできます。前作でも要所要所で彩り豊かに楽曲を盛り上げてきたフルート、サックスは今回も健在であり、ここぞというところで表情豊かな演奏を聴かせています。また、キーボードの音作りが洗練されすぎていない事が逆にヴィンテージな質感を楽曲に与え、辺境プログレ独特の味を感じさせます。同じ南米でもCastのような突き抜けて派手なシンフォニックサウンドというよりは、どこかしらメランコリックな鈍い輝きを放ち影のある雰囲気というのが、複雑な国内事情を持つコロンビアが作り出した国民性なのかもしれません。前作同様またしても必聴作となっており、辺境プログレッシブロックファンならずとも押さえておきたい作品です。
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レビュアー:アズマ・シローさん レビューをすべて見る
1stの続編的アルバムで今作も南米らしい土着性を持った優雅で哀愁を感じさせるメロディがゆったりと流れ、そこに泣きのサックスやフルートが加わり安心して身を委ねながら鑑賞できます。
キャストのようなドラティックさはあまりなくAETHERやPROJETO CALEIDOSCOPIOのイメージです。
個人的にはフィメール・ボーカル・ファンなので男性Voは無い方が希望ですがそれでも気にならないほどサウンドにマッチして十二分に楽しめる素晴らしい作品だと思います。
レビュアー:yes_90125さん レビューをすべて見る
コロンビアのプログレ・バンドJAEN KIEFの08年作2ndアルバム。
タイトルからもわかるが前作の続編となっているようで、音楽性もジャケット・イメージも1stアルバムを継承している。
コロンビアという国に抱く個人的なイメージから、これ程までの哀愁感は予想していなかったので、デビュー作を初めて聴いた時には驚いた。
南米らしいがあまりクセはなく情感的な男性Voと、美声女性Voはスペイン語で、前作に比べるとヴォーカルが占める割合が増えている。
フルート、サックス、トロンボーン、トランペット等の管楽器を加えてクラシカルなアレンジで聴かせるインスト・パートとの対比も魅力のひとつだと思う。
ドラムが単調でベースもゲスト扱いなので、リズム隊が少し弱いと感じるけれど、バンドの音楽性からするとそれ程大きな失点にはなっていないのかもしれない。