カケレコ・レビュー

マルチ奏者＆コンポーザー率いるウクライナのプログレ・プロジェクト、スケールの大きな2016年デビュー作

マルチ奏者＆コンポーザーのVladimir Gorashchenkoを中心とするウクライナのプロジェクト。2016年のデビュー作。70年代のプログレやフュージョンから影響を受けたサウンドが特長で、プログレ、ジャズ＆フュージョン、スペース・ロック、民族音楽などがブレンドしたサウンドが印象的。流麗なピアノ、清涼感あるシンセ、スペーシーなムーグなどキーボードを軸に、ちょっぴりジミー・ペイジを彷彿させる豊かなコード・ヴォイシングを持つストロークが魅力的なアコギ、鋭角でいて伸びやかなトーンでメロディアスに紡がれるエレキ・ギター、滑らかなリードを奏でる管楽器、エキゾチズムを醸すシタールやタブラ、フュージョン・タッチのしなやかなベース。アンサンブルはイマジネーションにあふれています。タイトル曲は19分を超えていて、スケールの大きな構成も特筆です。ウクライナというとKARFAGENのAntony Kaluginを輩出した国ですが、KARFAGENにも並ぶ魅力を持った快作です。

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