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82年1st
中東のこんなところにまでプログレはあるのか、というバンド。
バーレーンと言う国は、何が個性なのか論じれるほどバンドを知ら
ないので何とも言えませんが、このOSIRISの「泣き」は特筆すべき
ものがあります。まあ多少コテコテすぎてあざとすぎる面もあるの
ですが(初めてハンガリーのソラリスを聴いた時の感覚に似ていま
す)、それはそれで辺境の醍醐味と考えましょう。
音楽的には多分「泣き」も含め、かなり叙情的な部分を出そうとし
ているのだと思いますが、なにせ録音の粗さがあり、相当ハードな
音にまとまっています。これはこれでずっと聴いていると意外にハ
マってしまいますね。
02年作(70年代デモ音源のアーカイブ)
70年代に活動しながらも正規にリリースまでこぎつけなかったバ
ンドのアーカイブ盤。いわゆるデモ音源のようなものではありま
すが、その内容はなかなかのものであり、音質は正規レコーディ
ング作品には及ばず、また録音時期もまちまちなのでまとまりに
欠けますが、あまりストレスは感じません。
まさに幻の作品と言えそうです。
オルガンや各種シンセサイザーがクラシカルに駆け巡るキーボード
ロックをベースにしており、アルバムを通して一貫しています。
楽曲はテクニックに裏打ちされた硬質なもので、Yes的な構築美と
アメリカらしい明瞭な雰囲気を併せ持っています。
ボーカル入りの曲では多少ガブリエルっぽい声質のボーカルが歌う
メロディーが本当に素晴らしく、つくづくもったいないばんどだな
と思いますね。
収録曲の半分が10分を超える楽曲ですが、かなりしっかりと構築さ
れているので飽きることなく楽しめます。
99年作
ジャケットが、ギーガーが間違ってしまったような(笑)、
なんとも言えない感じなのですが、内容は南米産プログレ
の中でもなかなかの出来だと思います。
しかも2枚組で2時間近くの大ボリュームとなっています。
ボーカルはスペイン語です。
1枚目はCamel、Genesis系のアンサンブルが好みなファンには
たまらないような典型的なメロウ系シンフォニックサウンド。
加えてキーボードが大きく取り入れられているのでELPなど、
キーボードプログレファンにも受け入れられそうです。
2枚目に入ると、クラシカルシンフォニック路線が肥大化。
組曲形式にどんどん曲が流れていき、こちらも荘厳系のシン
フォニックファンには好意的に受け止められそうです。
引き出しが多くて飽きさせません。
なかなか面白い作品でした。
07年2nd
ロシアから出現した新鋭バンドの作品。
テクニカル系の硬質な雰囲気をベースに、Neal Morse系の突き抜
けたシンフォニックプログレからDream Theaterに代表されるプロ
グレメタル路線、そしてテクノロジーを巧みに取り込んだ現代的な
曲調まで、結構幅広い音楽性を持っています。
また、それらの取り込み方と曲展開がかなり偏屈で、シンフォニッ
クプログレの王道のような爽快な出だしから始まり、ボーカルが入
ると急に変拍子メタルに変貌、そしてまた急にジャジーなピアノ、
というような、エコリンがさらに偏屈になったイメージ。
バンド的には恐らくDream Theaterような音作りを目指しているよ
うで、かなりテクニカルな演奏が多いですね。
メタルが苦手な方でもわりと聴けてしまうほどせわしなく様々な
世界観が登場し楽しめる、プログレ新世代作品。
70年作1st、71年作2nd (2in1)
ハードクラシカルなオルガンロックを基調にファジーなギターが乗る、
ブリティッシュナイズされた音楽性が魅力のデンマークのハードプロ
グレバンド。1st、2ndをカップリングした2in1作品。
まず70年作1stのほうは、大曲2曲構成で重々しく歪んだオルガンが響
くへヴィーロックとなっています。ただハードではなくクラシカルな
雰囲気を感じられるのが良いですね。北欧の冷たさも手伝って、ハー
ドな中に独特のクールさが漂っているのも個性的。
71年作2ndのほうも基本的には1stの方向性からブレずに、クラシカル
なオルガンハードを演奏していますが、1stのような極端な大作は無く
なり、代わりに1曲1曲の構成力が向上。こちらのほうが耳には馴染み
やすいかも知れませんね。
このあとACHEは少しのインターバルをはさんで再編成。
まるでダッチプログレのごとき洗練されたポップセンスを発揮した名
盤3rd「Pictures From Cyclus 7」を76年にリリースします。Wigwamも
びっくりの人懐っこいアルバムなので、ゴリゴリしたオルガンサウンド
が苦手なファンはまず3rdを聴いてみることをオススメします。
最終的には77年に、これまたポピュラリティーに富んだ4枚目のアルバ
ム、「Bla Som Altid(多分未CD化)」をリリースし、バンドの歴史は
幕を閉じます。
71年作
のちにYES、Refugee、そしてMoody Bluesで名演を繰り広げること
となる名キーボーディスト、Patrick Morazのバンドの作品。
華々しいキャリアのほとんどがイギリスのバンドへの参加によるも
のであるため忘れがちですが、スイス出身のプレイヤーであり、こ
のMAINHORSEは彼のスイス時代のバンド。
内容は爆発的なエネルギーで迫るオルガンロックをベースにしたハ
ードな作風であり、Patrick Morazの超絶技巧が余すところ無く収録
された名盤。もちろんバラードの泣きメロとクラシカル且つ荘厳な
雰囲気も収録されており、北欧の爽やかさと共に美しく響きます。
プログレでキーボーディストと言うとKeith Emerson、Rick Wakemanが
双璧として君臨しており、Patrick Morazは一段下がって論じられがち
なのですが、それは彼らがELPのオリジナルメンバー、そしてYESの全盛
期の作品に参加していると言うこと、またフォロワーの多さや、ステー
ジでの派手なパフォーマンスから来るものであって、技術だけならば
Patrick Morazほどの堅実なテクニシャンも居ません。
まさにいぶし銀の超絶プレイヤーと言うイメージ。
彼の歴史の原点を是非聴いてみましょう。
08年4th
イタリアのテクニカルジャズロックグループの作品。
もともとは、先に結成されたDeus Ex Machinaを追いかけるように登場
し、双璧を成すような形で論じられていましたが、Deus Ex Machinaは
かなりアヴァンギャルドな方面に走っているような状況なので、1人勝
ち状態です。
実際Deus Ex Machinaが得意としていたバカテク路線を継承はしている
のですが、曲を味わうヒマをリスナーに与えない、勢いでゴリゴリ迫る
Deus Ex Machinaと違い、「聴かせる熱さ」といった趣です。
また、バタバタした曲展開にばかり目が行ってしまいますが、せわしな
いリズムの上に乗るギターが実はかなりメロディアスだったり、ふわっ
としたふくよかなキーボードに包まれたり、じんわり聴かせるような引
きのパートもしっかり入っており、このあたりのバランス感覚がすごい
ですね。
現行イタリアのトップジャズロックバンドでしょう。
ジャズロックファンはマスト!
77年3rd
今なお多くのプログレファンの心を捉えて離さないオランダの代表的な
プログレグループの1つ、Finchの3rdにしてバンド最終作、そして、バン
ドのみならず、ダッチプログレの代表作です。
キーボード奏者とドラマーの入れ替えが行われた後リリースされたこの
アルバムは、それまでの2枚に比べてかなりサウンドが洗練され、また、
かなりメリハリが利きながらメロウな雰囲気が強調された、リラックス
した傑作になりました。
ギターの泣き、ダッチプログレ特有の人懐っこさとポップさを感じる各
種キーボードワークは絶品で、Camelのような優しい肌触りも感じます。
質の高い3枚のアルバムの中でも最も洗練された、素晴らしいアルバム。
再発が止まらないのも不思議ではありません。
07年3rd
Genesisのコピーバンドから発展したアメリカのグループ。
3枚目にして出世作と言えるでしょう。
一聴して感じるのはGenesis系のサウンドメイクと言うよりは、かなり
フックの多い、Gentle Giant系のテクニカルさで迫る作品だと言うこと
です。確かに70年代への愛着は感じられますし、ボーカルはガブリエル
を意識しているように聴こえなくもないですが、Genesis系の叙情を感
じるようなファンタジックな曲は、メロトロンが大きく取り入れられて
いるような場面を除けば、あまりありません。アメリカのグループだか
らかもしれませんね。
しかし、だからと言って駄目ということは全くなく、むしろアメリカら
しいサウンドでテクニカルに迫るヒネクレ系ロックとしてなかなかの出
来でした。
73年1st
後にメタル系のグループへと変貌するシンフォニックグループの1st。
Garden Of Delightsはわりとサイケやクラウトっぽいジャーマンロッ
クグループを主に再発しているレーベルなのですが、Epidaurusをは
じめとして、Madison Dyke、Zyma、Minotaurus、Zomby Woof、そして
このFAITHFUL BREATHなど異様にクオリティーの高いシンフォニック
要素のあるグループをポツリと出したりするので、クラウトロックに
は興味が無いようなファンにも見逃せないレーベルです。
さて、FAITHFUL BREATHの1stは10分、10分、20分の大曲3曲を収録した
シンフォニックプログレ作。ジャーマンシンフォニックの個性である
重厚なクラシカルさと、溢れるロマニズムを存分に味わえる作品とな
っています。
ボーカルが荘厳にそして儚げにスキャットを響かせ、ゲルマンの深い
森を想起させるロマンティックなフレーズの応酬が素晴らしい。
同じ自主制作系ではさすがにEpidaurusにはかないませんが、ドイツの
重厚なロマンティシズムを味わうには充分過ぎるほどの作品。
84年唯一作
微妙な時期にもかかわらず、素晴らしい唯一作品を作り上げ
たスウェーデンのバンド。
ちょうどアナログからデジタルへの転換期と言うことで、音
色的には時代性も反映されたモダンな作りになっていますが、
いわゆるデジタルな音と言うことではなく、叙情豊かなシン
フォニックロックです。
一般的にはCamelが引き合いに出されますが、音の深み、やや
硬めなバンドサウンド、そして哀愁溢れる絶品な歌メロなど、
同時代を生きた後期のAnyone''s Daughterに北欧風味を混ぜた
ような作風と言えます。
北欧のバンドらしく、深みのある音の中にすがすがしさや涼
しさを感じる、素晴らしい作品。
01年1st
ポーランドのシンフォニックロックバンドの作品。
美声の女性ボーカルを擁しており、かなりレベルの高いたおやかなシン
フォニックサウンドを演奏します。
全体を通してギターが泣きまくり、美メロの洪水、包容力豊かなふくよ
かなキーボードサウンドなど、Quidamに迫る完成度を持った、ミドルテ
ンポでじんわりと聴かせるメロウ系シンフォニックロックの傑作です。
当然ながら女性ボーカルファンは必聴作品であり、また、ファンタジッ
クなシンフォニックロックファン、美メロファンも充分納得させるだけ
の充実の内容と言えるでしょう。
80年1st
ポーランドのシンフォニックグループのデビュー作。
東欧的な重厚感と、どこか陰りのある音楽性が特徴です。
今でこそ多くのバンドが登場し、シンフォニックプログ
レ大国と化したポーランドですが、EXODUSはその源流と
なる古典的なグループとして、SBBと並んでプログレファ
ンに認知されてきました。
80年リリースのこの1stは、Genesisのファンタジック性と、
東欧の個性ともいえるYES的な硬質なアンサンブルを用いた
ブリテッシュタイプのシンフォニックロック。
線の細いハイトーンボーカルは、かなり歌心を感じさせる
感情的な歌い回しを見せ、Genesisを想起させる滑らかなア
コギをバックに切々と歌う場面など、ロマン派のジャーマン
シンフォニックバンドを聴いているかのようです。
東欧の個性とトータルな完成度はSBBに譲るかもしれません
が、ロマンチックなシンフォニックロックファンは押さえて
おきたいグループです。
08年作
辺境プログレの中でも高品質なアルバムが多いイスラエルから
現れた本格派シンフォニックロックグループのデビュー作。
女性ヴォーカルをフィーチャーしています。
冒頭からメロディアスに泣きまくるギターでグッと来ないプロ
グレファンはいないでしょう。イスラエルには珍しいかなり英
国然とした湿り気のある質感です。
管弦楽器も大きく取り入れヴァイオリン、フルートなどが活躍
しており、クラシカルな合唱も加え、シンフォニックロックと
しては大きなプラス点ですが、シンフォニックロックというよ
りも彼らが目指しているのは、ロックオペラ的なものかもしれ
ません。そのくらいクラシカルな質感に彩られています。
7パートから成る大曲も収録した意欲作となっています。
辺境/シンフォニックファンは押さえておきたい作品。
07年作
80年代に作品を残し消滅したアメリカのシンフォニックロックグル
ープの再結成作品。ジャケットアートはGENESISなどのジャケットが
あまりに有名なホワイトヘッド画伯。
Genesisの持つ叙情性やCamelの持つふくよかな温かさをアメリカなら
ではのダイナミズムで落とし込んだ、再結成作にして傑作。
メロトロンなど、レトロな楽器群もセンス良く使用されており、現行
プログレでありながら70年代の解釈、咀嚼能力に非常に優れたバンド
であると言えるでしょう。
とにかくメロディーが良く、ギターが泣きまくり、オールインストの
ハンディなど皆無です。
HOLDING PATTERNは来日公演も行っており、そのときの公演の模様が
ボーナスとして収録されています。
素晴らしい出来です、シンフォニックファンは迷わず聴きましょう。
08年3rd
フランスのシンフォニックロックグループ。
バンド名から予想できる通り、Camelフォロワーのグループであり、
フルート奏者も擁しています。
内容は、叙情的でメロウな雰囲気を全面に出したシンフォニック
ロックですが、Camelというよりは精神的にPink Floydのような
気だるさが、特にメロディーラインやギターに見受けられるのが
興味深いです。
もちろんリリカルなフルートが舞えばCamelフォロワーの音であり、
叙情はそのままにハードに盛り上げるなど、オリジナリティーも
垣間見られるようになってきたのは良いですね。
Camel系ファンはもちろんですが、大人のロックが好きな人にウケ
そうな作品でした。
76年2nd
脅威の無国籍バンド、TAI PHONGの2nd。
一般的にはフランスのグループとして認知されています。
歌詞が英語で歌われているせいでフランスっぽくないのだと
思っていましたが、メンバーにハーフの人物が多く、フランス
の他に、ドイツ、ポーランド、ベトナムまでの血が混ざり合っ
た無国籍なメンバー編成が楽曲にも表れているように思います。
楽曲は特に誰からの影響と言うことを感じさせず、完全に彼ら
のオリジナルの世界観。間違いないのはユーロのハードプログレ
の中でもずば抜けてメロディーメイクに秀でたグループであると
言うことです。
ポップ、と言うと違和感がありますが、日本人の琴線に触れそうな
旋律に溢れたアルバムです。ジャケットも含めなぜか日本人に訴え
かけるものが多いような気がする、不思議な作品ですね。
78年唯一作
Campo Di Marteのドラマー、Mauro SartiがCampo Di Marte
解散後に在籍したことで知られるジャズロックバンドの作品。
ジャケットの雰囲気で敬遠して聴くのが遅くなってしまった
作品なのですが、内容は素晴らしいジャズロックです。
ジャズロックの醍醐味であるスリリングな展開は当然のこと、
ドタバタリズムの上に乗る管楽器セクションのメロディアスな
演奏が素晴らしく、インタープレイの応酬だけではない構築的
な部分も見受けられます。
ARTI E MESTIERI、VENEGONI & CO.、Il Baricentroなどと
並んで、ジャズロックファンならばマストでしょう。
79年作
アメリカのサイケデリック/シンフォニック/ヴァイオリンジャズロ
ック/カンタベリー/エレクトロが交差する不思議なバンド。
オリジナルは超レアアイテムだそうです、なんでも水彩画のジャケ
ット含め全部手作りで1枚1枚作られており、50枚限定と言う、自主
制作中の自主制作だったそうで。
このバンドはなかなか一筋縄では語れません。
まず、アメリカらしいプログレではなく、どちらかというとエレク
トロニクスの導入やジャケットに似合わずサイケデリックな質感な
ど、ドイツ系の雰囲気が強いように思います。
シンセサイザーのノイズで幕を開け、淡いシンフォニック性を持ち
ながらジャズロック/カンタベリー的な雰囲気も交えつつ、激しい
バンドアンサンブルとシンセサイザーの瞑想的な雰囲気を繰り返し
ながら進行していきますが、弾き倒し系のヴァイオリンがポイント
ポイントでとてもスリリングなパフォーマンスを行っており、その
筋のファンは聴いて損は無いでしょう。
自主制作プログレの中では結構な出来だと思いますし、何より一般
的にあまり見られないような個性に溢れた作品です。
グチャグチャに融合した音楽性も、この淡いジャケットを見ていると
気にならなくなってしまうから不思議ですね。
83年1st
全くもって未チェックだったアメリカンシンフォニックグループの
作品。後にREALMと名前を変更しています。
キーボード、特にアナログシンセがものすごい勢いで迫るキーボー
ド系シンフォニックロックの隠れた名作。
というか、本当にテンションの高さが半端ではないです。
キャッチーな部分が多くアメリカらしい抜けの良さも持ち合わせ、
どこを切り取ってもキーボードサウンドで埋め尽くされた良作。
特にアナログシンセで分厚い音を作ると言う意味で一番近いのは、
スウェーデンのAnders Helmersonの「End of Illusion」だと思い
ます。突き抜けるような爽快感も共通していますね。
ただ、VAILはハイトーンでクリアなJon Anderson系ボーカルを擁し
ており、これがまたきらびやかなサウンドとの絶妙なマッチングを
見せています。
キーボードファンならびに抜けの良いキャッチーなプログレが好き
な方は必聴盤でしょう。
76年1st
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
南米のキーボードプログレの代表バンドの1つです。
キーボードプログレバンドらしく全編を通してオルガンやアナログ
シンセ、エレピなどが色彩豊かに響いており、スリリングな雰囲気
も味わえるのですが、対照的にアヴァンギャルドな部分も同居し、
さらに、ボーカルは美しいメロディーを切々と歌い上げます。
また、ピンポイントで登場するトランペットなど、サウンドメイク
の上手さを持っているバンドという印象。
南米の緩やかなイメージも充分に伝わる作品であり、さらにフレー
ズの良さと楽曲の構築に磨きをかけた2nd「Pinta Tu Aldea」と共に
なかなかの作品でした。
78年唯一作
EMI Argentinaからドサッとリリースされたプログレ再発の1枚。
作、編曲家DANIEL ANDREOLIの作り上げた音を他のメンバーが演奏する
というEdward Artemievのような形態で唯一作をリリースしました。
さて、アルゼンチンを代表するプログレ作品と評価の高い本作ですが、
その内容はゴツゴツなリズムセクションの上でサックスやヴァイオリン、
フルートが駆け巡るへヴィープログレ。
やはりKing Crimsonが引き合いに出されることが多いと思いますが、む
しろMagmaのような肉感的な雰囲気を持っており、混声コーラスが登場
するとフランスのグループのような響きを感じます。
しかし、管弦セクションは時に叙情的にクラシカルな雰囲気も演出して
おり、その対比が本当に個性的です。
へヴィーな混沌とクラシカルな優美さが絶妙なバランスで融合した傑作
であり、まさに先鋭的な魅力に溢れたプログレッシブロックです。
81年1st
ハンガリー、そして東欧ロックを代表するグループのデビュー作。
東欧プログレと言えばOmegaとSolarisがあまりにも有名なわけ
ですが、当時の東欧バンドたちはロック後進国ということも
あり、歌謡曲のような雰囲気が好みを分けるように思います。
そんな中で早くからかなり洗練されたタイプのシンフォニック
サウンドを作り上げることに成功したのがこのEastであり、
東欧らしい重さと硬さを持ちつつ、きらびやかなキーボード
を多用した色彩豊かな作品を残しています。
洗練された曲展開と日本人好みなフレーズが満載の名盤です
ので、セカンドと並び、東欧、ハンガリー入門には最適な1枚
でしょう。
78年ソロデビューアルバム
イタリアの名プログレグループ、PFMのヴァイオリン、
フルート奏者のソロデビュー作にして、プログレ史に残る
名盤。
邦題の「地中海の伝説」が示すとおり、このアルバムには、
PFMから離れたMAURO PAGANIが地中海音楽へと接近する様が
克明に記録されています。バルカンフレーズの雨あられ。
Areaのメンバーを従えて製作されていることもあり、より
一層民族色が強く感じられます。
Demetrio Stratosとのかけ合いなど、聴き所満載であり、
地中海音楽を下地にしたジャズロック、と言う聴きかたも
可能なスリリングな作品です。
81年3rd
ドイツの名シンフォニックグループの代表作にして、プログレ史に
残る名盤でしょう。
ANYONE''S DAUGHTERは79年にデビューした、プログレという意味では
遅咲きなグループですが、その内容はどのアルバムも甲乙付けがたい
ほどの傑作ばかりです。
美しいメロディーと耳に残るフレーズの連発に、ノックアウト間違い
無し。ディスコグラフィーのほとんどが入手困難なのが残念です。
さて、本「PIKTOR''S VERWANDLUNGEN」は、ヘルマン・ヘッセの短編
「ピクトルの変身」にインスパイアされた作品です。
霧がかったジャーマンプログレとヘッセの書の朗読が交互に現れる、
とてもロマンチックなコンセプトアルバムであり、この手のアルバム
の頂点と評されるCamelの「Snow Goose」にも引けを取らない、まさに
傑作でしょう。ジャケットのような黄昏時の「泣き」が素晴らしいです。
実はライブアルバムであり、最後に聴衆の歓声が聴こえるまでライブ
アルバムだということに気付かないほどのクオリティーだということも
このアルバムを論じるときに語り草になっています。
06年デビュー作
珍しい、ウクライナの本格プログレバンド。
キレイなジャケットが印象的ですが、サウンドもまさにそんな雰囲気です。
いわゆるシンフォニックサウンドのお手本のような、ふくよかで瑞々しい
キーボードサウンドに彩られた、幻想的な作品。
スケールの大きなシンフォニックロックであり、精神的にGandalfに通じる
ような澄み切った雰囲気が見られます。
プロジェクトリーダーのAntony Kaluginはニューエイジミュージシャンと
しても活動しているようなので、こういった作風が得意なのは頷けますね。
どこかトラッド的だったり、ケルティックだったりする美しいメロディーも
とても素晴らしいです。
きらびやかなサウンドで彩られながらも、ただ派手さに終始することなく
爽やかな音を聴かせる作品でした。
06年スタジオデビュー作
今までアルメニアというとプログレッシブロックはArtsruniのみと
思われていましたが、ここに来てすごいのが・・・。
彼らはGentle GiantやGryphonに影響を受けたシンフォニックロック
グループですが、Gentle Giantのインスト楽曲である「Talybont」
そして「On Reflection」のカバーを収録していると言うことからも
確信的なプログレッシブロックへのアプローチが伺えます。
加えてハープやホルン、チェロ、オーボエ、バスーン奏者なども参加
しているとなれば、GryphonもしくはオランダのFlairckが引き合いに
出されるのは必至。
メンバーにはヴァイオリン、フルート奏者も在籍しており、プログレが
ほぼ不毛と思われていた地から突如として現れたグループとは思えない
充実の編成と言えるでしょう。
音楽的にはまさにショップ様のレビュー通りの内容。
なお、「1st」ではなく「スタジオデビュー作」としたのは、01年に
結成後、02年にすでにライブ盤「Woden''s Eve Live 」を製作している
ためです。
こちらはMUSEA流通の本作と違い自主リリースですが、本作収録の楽曲の
プロトタイプを多く演奏しており、音が若干粗いですが興味深い内容に
なっていました。
08年4th
Anglagardのキーボーディスト、Thomas Jonsonが参加したことで話題と
なった英国メロディック系プログレバンドの作品。
いわゆる英国然とした湿り気のあるサウンドと、Thomas Jonsonの各種
レトロなキーボードの北欧的な緊張感や寒々しさが不思議な融合を見せ、
懐の深いシンフォニックサウンドへと消化している点がこの作品の個性
であり、プログレにおいて核となるキーボーディストが、異国の地から
新しい風を吹き込んだ結果の好作と言えるでしょう。
音楽的にもThomas Jonson参加の影響は大きかったのか、全体と通して
ほの暗い北欧の陰りが見受けられ、また、女性ボーカルの参加もあって、
スウェーデンのPaatosやWhite Willowといったバンドが思い浮かびます。
AnglagardのMattias Olssonをプロデューサーとして迎え入れているよう
なので、北欧シンフォニック路線への意図的なディレクションがあったの
かも知れません。
ノルウェーのKerrs Pinkの泣きと清涼感はそのままに、King Crimsonが
混ざったらこんな感じかな、などと思いながら聴いていました。
もう少しメリハリをつけたタイトなアンサンブルだったらさらに良かった
のではないかな、と思います。
76年作唯一作
分厚いバンドアンサンブルとスキの無い構築的なアレンジが素晴らしい
カナダのグループの名盤。
4人編成ですが、なんとそのうち3人に「キーボード」とクレジットがある
という事から分かるように、多種のキーボードサウンドが楽しめ、且つ
ダレずに引き締まった名演を聴くことが出来ます。
また、各メンバーのマルチぶりはキーボードだけに留まらず、フルートや
ビブラフォンも登場し、シンフォニックな一幕を演出。
アコースティックギターのアルペジオに乗って歌うボーカルはGenesis系の
ファンタジックさを持ち、がっちりキメるところはYESやGentle Giantの
テクニカルさで迫る、その対比が素晴らしいですね。
カナダのプログレはフランス語圏ということもあってか、フランス同様に
少し冷めた雰囲気とジェントルさを持っているグループが多いですが、
それはPOLLENも同様。
しかし他のケベック圏のバンドよりも純シンフォニック然としており、
また時折冷めた音の中にフッと出てくる熱情が素晴らしく、フランス語の
イタリアンプログレとも言える一瞬が垣間見れると、鳥肌が立ちます。
08年デビュー作
ケベック圏から出現した本格的なシンフォニックロックグループ。
泣きまくりのメロディアスなギター、やわらかい質感の各種キーボードを
中心にし、肌触りの良いシンフォニックロックを作り上げています。
ボーカルはフランス語のジェントリーな雰囲気であり、また、それに加え
てコーラスワークも絶品。
キーボード奏者はマルチプレイヤーで、サックスやフルートなども演奏。
それがまた非常に上手いです。
特に、ゆったりしたメロウなアンサンブルに切れ込んでくるサックスは、
King Crimsonのそれではなく、「狂気」のPink Floydを想起させます。
初めから終わりまでずっと叙情性に満ちたファンタジックな作品であり、
デビュー作にしてベテランの余裕すら感じられる、味のある1枚です。
81年作
不遇の80年代に、単発ながら素晴らしい作品を残したアメリカのバンド
であり、ジャケットに騙されてはいけないGENESIS路線のシンフォニック
ロックが素晴らしい1枚です。
アメリカンプログレハードの雰囲気とダイナミズムも残しつつも、あまり
アメリカらしい突き抜けるような爽快感はなく、むしろ英国的な湿り気と
品格を感じる音であり、珍しいタイプです。
ボーカルはPeter Gabrielタイプのしゃがれ声でシアトリカルな響き。
やはり12弦ギターによるアルペジオはGenesisのファンタジックな面を
継承しており、前述のアメリカンプログレらしいダイナミックなパート
とのコントラストが意外なほどしっくりきていてクセになります。
実際のところは、ブリティッシュに仕上げようと頑張ったけれどアメリカ
っぽいハード色が出てしまった、と言ったところなのでしょうけれども、
結果的にただのブリティッシュナイズされたGenesisフォロワーとは全く
違う個性を偶然にも手に入れることが出来たというユニークな傑作ですね。
75年唯一作
アメリカらしい抜けの良さとキャッチーさを最大の武器にし、
唯一作を発表したバンド。
ポップなアメリカンロックとしてもシンフォニックプログレと
しても超一級品であり、分かりやすいメロディーと爽やかな
コーラスワークが映える作品です。
非常に分かりやすい作風を取りながら、10分の大曲など、あく
までもプログレとして聴ける内容も好印象。
歌モノとしても聴き応え十分ですが、各パートがソロを取ると
その音はプログレッシブロックそのものなのが驚きです。
同国KANSASやBOSTONなどと同様、まさにアメリカンプログレ
の大傑作アルバムでした。
かのSTYXと同じレーベルからリリースされながらも、単発に
終わってしまったのがとても残念。
こういう作品こそどんどんCD化されてもらいたいです。
74年2nd
つかみ所のないジャズロックサウンドを聴かせるスペイン屈指の
怪バンドの作品。
3枚のディスコグラフィーを持つ彼らですが、1stは既成曲のカバーを
収録した習作(とは言ってもこの時点でだいぶ変ですが)、そして
本作を発表し、3rdが代表作と言われています。
さて、本作はまた説明の難しい、アヴァンギャルドなアルバム。
とりあえずフォーム的にはジャズロックの形を取っていますが、
むしろカンタベリータッチと言ったほうが近いかもしれません。
が、とにかく展開が意味不明で支離滅裂。
どういった計算に基づいてこういった作風になっているのかよく
分かりませんが、精神的にGentle Giant的なヒネクレ気質というか
もって生まれた天邪鬼的性格と言うか・・・。
何が出てくるか分からないと言う意味では確かにこれこそプログレ
だなと思いますが、初めて聴いてから何年も経つのに未だに意味が
分からない迷盤です。
77年3rd
スペイン産ジャズロックの代表バンドの、2ndと並ぶ名作。
冒頭から前作には無かった重みのある攻撃性と、アグレッシブに
突き進むジャズロックの形態が耳に残ります。
音楽的にも、前作よりもスパニッシュらしさが出てきており、
メランコリックなフレーズを連発するMax Sunyerのギターが
特徴的。
とにかくメンバー全員が一枚岩になって勢いでゴリ押しした
へヴィージャズロックの傑作であり、高速ユニゾンの必死な
畳み掛けによるテクニカルなプレイは、世界的に見ても屈指の
出来だと言えると思います。
全員が2nd以上に暴れており、キーボーディストのソロはもはや
ヤン・ハマー状態。基礎体力が半端ではありません。
個人的にもスペインプログレ5本の指に入る大好きな作品。
スペイン産ジャズロックのトップグループ。
このバンドはやはりMax Sunyerのテクニカルなギターワークが目立って
取り上げられます。
たしかに冒頭からせわしなく印象的なギターワークが登場します。
早弾きジャズロックのギターで、ここまで印象的でポピュラリティーの
ある普遍的なリフを奏でられるのはやはりMax Sunyerの才能。
1曲目などは意図しているのかいないのか、途中でYESの「錯乱の扉」
風になったりして、これがまた上手くハマっているのですが、以降は
一貫してRETURN TO FOREVER路線。
キーボードはエレピやアナログシンセでジャジーに彩を沿え、リズム
セクションは安定した土台を築きながら即興的なスリリングさも持ち
合わせており、Max Sunyerはエレキ、アコギを巧みに弾き分けます。
突如として出てくるメランコリックなフレーズが、スペインの
グループ独特のアイデンティティを感じさせます。
76年作。
あまたのGentle Giantフォロワーの中でもトップの絶品プログレを
作り出した名グループです。
Gentle Giant系と言うのは楽曲の突拍子のなさだったり、精神的な
部分に多く表れているのですが、音楽的な部分についてはむしろ
Gentle GiantよりYES系の明快さと硬質な構築美を持っています。
アメリカのプログレらしい突き抜けるような感覚も、その明瞭な
音像を際立たせています。
アルバムを通して終始、変拍子を駆使した畳み掛けとキメだらけな
楽曲に圧倒されますが、ただ難解なのではなく、なぜかすんなりと
聴けてしまうのもアメリカンプログレならではの消化能力でしょう。
もはやフォロワーの域は完全にはみ出し、強烈な個性を放つ名盤と
なっており、オススメです。
近年再結成してプログレフェスにも出ています。
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