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87年2nd
Marcus Vianaを中心に結成された、ブラジルのシンフォニックロックを語る上では
避けて通れない、名グループの作品。Marcus Vianaは今やサントラなどで大活躍の
大御所となりました。
大きく分けると前半は歌モノを中心に組み立てられ、後半はインスト部分を多く扱
うシンフォニックプログレです。前半のボーカルナンバーはキャッチーでコンパク
トにまとめられた印象であり、アダルトオリエンテッドな雰囲気すら漂っているの
ですが、メロディーの美しさに耳を奪われ、味わい深く聴くことが出来ます。日本
で言うところのTVのタイアップが付くなどしていたようなので、ある程度の分かり
やすさが求められたのかもしれませんね。後半は10分超えの曲もあり、ボーカルと
Marcus Vianaのヴァイオリンが交互に登場し、シンフォニックロックを展開。音楽
的にはアルバム冒頭こそスピード感がありますが、全体的にはメロウなイメージが
残ります。
91年3rd
Marcus Vianaを中心に結成された、ブラジルのシンフォニックロックを語る上では
避けて通れない、名グループの作品。Marcus Vianaは今やサントラなどで大活躍の
大御所となりました。
今回の3rdは、2ndの音楽性の良いところをさらに推し進めたいイメージ。つまり、
ボーカル曲を全編に展開しながらも、ボーカルとヴァイオリンの出る場所を分けな
い、という大胆な選択肢が選ばれています。キャッチーなメロディーを歌うボーカ
ルと一緒にMarcus Vianaの超絶ヴァイオリンが駆け回っており、しかし決して互い
を邪魔することがないのは、バンド全体がシンフォニックロックとしての絶妙なバ
ランスを保っているからでしょう。2ndの前半部分同様、ほとんどの曲がコンパクト
にまとめられているのですが、4〜5分の曲の中でシンフォニックな盛り上がりや叙
情的なメロディー、南米のエキゾチックさなどが無理なく自然に流れていきます。
ラストには10分超えの曲を収録し、感動のエンディングへ。
94年4th
Marcus Vianaを中心に結成された、ブラジルのシンフォニックロックを語る上では
避けて通れない、名グループの作品。Marcus Vianaは今やサントラなどで大活躍の
大御所となりました。
彼らのディスコグラフィーの中で最もコンセプチュアルな作品である4thアルバムで
すが、その内容はワールドミュージックを大きく取り入れた、スケールの大きなシン
フォニックロックであり、いわゆる「絵の見える音楽」という印象。
Marcus Vianaのクラシカルな音楽性、そして南米ブラジルという国のアーティストの
DNAでしか表現できない雄大さがしっかり手をつなぎ、より壮大なシンフォニックロッ
クを目指した結果がここにあります。混声合唱に始まり、今までにないロックヴァイ
オリニストとしてのMarcus Vianaのヴァイオリン、ワールドミュージックらしく民俗
音楽の要素も感じさせる楽曲、そして最後はオープニング同様に混声合唱が歌う壮大
な生命賛歌。
コンセプト性に溢れた、SAGRADO CORACAO DA TERRAの集大成。
79年1st
MEDINA AZAHARAと並んでスパニッシュハードプログレの代表格
と言えるNUのデビューアルバム。
のっけからへヴィーなリフが炸裂。ワイルドなバンドサウンドはプログレと
言うよりはハードロックなのですが、やはり狂気のヴァイオリンが効いてお
り、へヴィーシンフォニックロックと呼べる音になっています。また、バン
ドリーダーのJose Carlos Molinaのマルチミュージシャンとしてのバンドへ
の貢献は顕著であり、メインであるボーカルは当然のこと、アコーディオン
やフルート、ハーモニカまで演奏し、楽曲にアクセントをつけています。そ
して、ただのハードロックに終わらないプログレ的なドラマチックな展開も
用意されており、荒々しさとシンフォニック性の絶妙な融合が図られていま
す。フルートが力任せに吹けばまさにイタリアンロック顔負けの世界観。
これは必聴作です。
07年作(※未発表曲など収録のリマスターベスト盤)
ジャーマンシンフォニックロックの名バンド。
本作は未発表曲ほか貴重音源も収録、既成曲にはリマスターが施されたベスト盤
で、彼らの足跡を理解するには最適です。2ndなどは結構入手困難ですからこうい
う盤はうれしいですね。1st〜再結成後の4thまでから1枚2曲ずつの計8曲をリマス
ター収録、さらに未発表曲3曲とMuseaのコンピレーションに提供された楽曲が1曲。
特に未発表曲は、お蔵入りになったのが不思議なほどのクオリティーであり、収録
曲と並べて聴いても全く違和感がありません。
さて、ROUSSEAUは泣きまくりのギター、シンフォニックなストリングスシンセ、そ
してフルートが大きく取り入れられたいわゆるCamelフォロワーの優しい音を得意と
しており、シンフォニックロックの理想的なスタイルをとりながらドイツのバンドらしい
深みのあるサウンドを展開しています。音楽的には同じくCamelフォロワーとしてス
タートを切ったスウェーデンのIsildurs Baneの1st、2ndの音に、より深みを与えた
ような音、と言えば分かりやすいでしょう。もちろんそのメロディアスさは本家Camel
にも引けを取らないほどの泣きっぷりで、あまたのCamelフォロワーの中でもトップ
クラスに位置しています。
本作は前述通りベスト盤の色合いが濃いのでROUSSEAUの各作品について簡単に
触れると、80年1st「Flower In Asphalt」はCamelフォロワーとして理想的なアンサン
ブルで聴かせる全曲インスト作。 83年2nd「Retreat」はなかなか入手困難で、ギタリ
ストが交代しボーカリストが参加しているので多少サウンドにも変化は見られますが、
むしろ厚みあるキーボードサウンドの変化が耳に残ります。もちろんCamelフォロワー
としての旨みは相変わらず。その後一旦解散し、88年3rd「Square The Circle」はメ
ンバーが新旧混ざり合り、かなりフュージョンよりのサウンドへ傾倒。ただ、やはりフ
ルートとメロディーメイクのセンスが効いていて、軽さはあるものの落ち着いたシンフ
ォニックロックとして味わい深く、時代を考えればなかなかの出来。02年に再結成され
リリースとなった4th「AT THE CINEMA」は、当時の面影を多く残したメロウなシンフォ
ニックロック作。素晴らしいメロディーメイクも健在であり、派手さはないものの素直
に耳に入ってくる作品。
これだけ濃い内容です。入手困難作もあることですし、未発表曲目当てに聴くも良し、
リマスター目当ても良し、入門編にも良し。オススメです。
78年1st+80年2nd(2in1 CD)
Imanは、同じくスパニッシュプログレの名バンドGOMAのメンバーを
中心に結成されたグループです。2in1CDとしてリリースされたよう
ですが、ジャケットが地味になってしまいました。もともとの2枚の
ジャケットは素晴らしいものであり、2in1CDバージョンのジャケット
に騙されてはいけません。
78年の1st「IMAN CALIFATO INDEPENDIENTE」は、スパニッシュフレー
ズを巧みに操り、ジャズロックサウンドにシンフォニックな優しさを
加味したような作品。20分を超える大曲がとにかく素晴らしい出来。
エキゾチックながらスペインの熱さを感じさせず、名盤2ndでの洗練さ
れた音世界の片鱗が見えています。
80年の2nd「IMAN CAMINO DEL AGUILA」はさらにフュージョン路線を推
し進めた、エレピが軽やかに舞う洗練されたジャズロックサウンド。
全く迷いのないフュージョンへの傾倒が伺えますが、メロディアスなギ
ターワークをはじめキーボードの音色などシンフォニックな側面は大事
にされており、ジャズロックの旨みも損なわれていません。
共に素晴らしい傑作です。
07年2nd
ウクライナのプログレシーンでは1人勝ち状態のKARFAGENの作品。
早くもリリースされた2ndですが、前作同様に素晴らしい出来です。
KARFAGENのサウンドは煌びやかなキーボード、澄み切った空気感、
そして普遍性を持ったメロディアスさが特徴ですが、この2ndでも
その長所は存分に生かされており、質の高いシンフォニックサウン
ドを披露しています。1stと比べると民族的というか、エキゾチッ
クさが増したような印象であり、もともと持っていた瑞々しさと溶
け合い、上質のリラックスした空間を作り上げています。
力の抜けたシンフォニックサウンドをベースにしつつ、垂れ流しに
ならない引き締まった雰囲気も持ち合わせた素晴らしい作品。
77年作
マニアックなドイツ産シンフォニックバンドの作品。
NEUSCHWANSTEINとの比較がよく出てきますが、同じラケットレーベル
なのでサウンド的にも似ていたのでしょう。
ということでNEUSCHWANSTEIN同様、Genesis的な叙情が根底にあるグル
ープと解釈できます。
シンフォニックな盛り上がりは泣きのギターやフルートによってもたら
され、一方で引きのパートは12弦ギターによるGenesis譲りのアルペジオ
が響きます。ボーカルはNEUSCHWANSTEINのようにガブリエルそっくりと
いうことはなく、デリケートな声質。さすがに叙情やドイツらしい霧が
かったファンタジックさは、その手の代表作と言われるNEUSCHWANSTEIN
にはかないませんが、より硬質なサウンドを持った、こちらもなかなかの
作品。レアシンフォニックファンは必聴です。
74年唯一作
全13曲がひたすら繋がっている作品であり、コンセプトアルバム。
メンバーにはサックス、フルート奏者も在籍しているグループ。
1曲目からリリカルなフルートが舞い、イタリアンプログレらしか
らぬ薄味な清涼感を感じるのですが、むせび泣き系の熱いボーカル
が入ると一気にイタリアの世界に。
もともとポップロックグループから派生しており楽曲の1つ1つは小
品なイメージではあるのですが、プログレ的な旨みが充分に効いて
おり、やはりキーボーディストのクラシカルなパフォーマンスと叙
情的なフルート、そしてMUSEO ROSENBACH風の熱いボーカルが
ポイントなのでしょう。
ちょっとナヨっとした印象ではあるものの、こういった叙情性のあ
るグループがイタリアにいてもいいじゃないか、という作品。
76年1st
アルゼンチンの代表バンドの1つ、20分超の大曲も含むデビュー作。
今やスーパーキーボーディストとなったLITO VITALEが在籍したと
言うことで、プログレ史という意味でも価値があります。
同国ESPIRITUなどと比べると楽曲は粗く仕上げられており、キーボ
ードロックとは言ってもESPIRITUほどきらびやかな質感はありません。
ただ、その代わりクラシカルキーボードロックとしての味わいには非
常に優れており、LITO VITALEの才能が突出していることが良く分かり
ます。「威風堂々」のフレーズが飛び出すなど、その手のファンはニ
ヤリとすること間違い無しです。
全体的にアコースティックな雰囲気が大事にされており、ポイントで
のリコーダーの使用など、とにかく味があります。カラフルな南米色
とはまた違った雰囲気を味わえる、こちらも名盤でしょう。
78年作
MIAのアルバムの中では最もプログレ的なまとまりのある作品となっ
ている3作目。
LITO VITALEのキーボードワークの彩がどんどん豊かになり派手さが
出たことによって、彼らの持ち味であるアコースティックな部分が相
対的に引き立つという理想的な結果になっています。
クラシカルな女性ボーカル、そしてフルート、リコーダーの導入は非常
に洗練されたピンポイントなものであり、MIAの代表作と評するファン
が多いのは充分に理解できます。
15分超の大曲も収録し、彼らの集大成と言っても過言ではない素晴らし
い出来となっています。
アルバムをトータルで見ても、押し引き、クラシカルとアコースティッ
ク、インストと歌モノのバランスの取れた名盤と言えます。
75年1st
「南米のYES」と言われるバンドのデビュー作。
かっちりしたアンサンブルは確かにYES的な構築を見せていますが、この
色彩感は南米特有のものですね。本当にきらびやかで目の眩むようなサウ
ンドです。
テクニカルなリズム隊がしっかりと土台を作り、その上に乗るアコギの叙
情、エキゾチックで甘いスペイン語のボーカルと清涼感のあるYES譲りのコ
ーラス、そしてやはりキーボードのバリエーション豊富な音色群が絶妙に
効いており、この色彩感は同南米ブラジルのBacamarteに匹敵します。
南米入門の1枚としても最適であり、シンフォニックロックファンはマスト
でしょう。
79年1st
2nd「Between Flesh and Divine」がフレンチシンフォニックロックの
超名盤となったグループのデビュー作です。
このグループは70年代初期にはすでに結成されており、デビューまで
時間がかかった分、アルバムを出しながら成長していくと言うよりは
アルバムが出るころには完全に自分たちの方向性が定まっていたので
しょう。傑作とされる2ndに全く引けを取らないデビューアルバムとな
っています。
フランスの特徴と言えるクールな音使いと紳士的な雰囲気。変拍子でド
カドカと進んでいってもなぜかジェントルです。透明感あるフルートも
当然聴くことが出来ます。テクニカル且つ硬質でありながらどこか儚げ
なイメージもすでに確立されており、2ndと同じ空気が感じられるのが素
晴らしい傑作ですね。必聴です。
78年唯一作
フランスのKing Crimson系代表バンドによる唯一作。
全体的にへヴィーな作風であり、とにかく暗いです。
ギタリストでありリーダー格と思われるPatrick Woindrichが、かなり
Robert Fripp的な演奏を聴かせることもあり、King Crimsonが比較に
上がるのでしょう。ただ、楽曲の構成的にはかなりシアトリカルな雰
囲気を持っており、その辺りは同国ANGEなどと見比べると興味深いで
すね。歪んだギターとジャズロック的なリズムが山を作ったあとにメ
ロトロンがうっすらと鳴り始め、シアトリカルなナレーションが入る
というのは、合わせ技ですが面白いです。
フランスを代表するへヴィー系の名盤、必聴です。
08年作
アメリカ産のメロディックロックバンドの作品。
アメリカには同名プログレバンドがもう1バンドいたような覚えがありま
すが、それとは別バンドです。
RELAYERなんて言われるとYESフォロワーだと思ってしまうのですが、確か
に初期のサウンドはYES寄りだったようです。ただ、少なくともこの作品で
聴けるのはアメリカらしい抜けの良さを持った、ハードなメロディックロッ
ク。確かにハイトーンと言えなくもないボーカルなど、その影響が見えると
ころもありますが、STARCASTLEなどいわゆるYESフォロワーの音ではなく、
Spock''s BeardやTransatlanticなど、ダイナミズムで魅せるサウンド。
10年ぶりのアルバムなので、時代に合わせて変化したのかもしれません。
メロディーも実にキャッチーであり、爽快でパワフルなアメリカンロックを
ベースにした音が好きな方は気に入られるのではないでしょうか。
08年デビュー作
シチリア島の都市パレルモ出身のバンドのデビュー作。
06年にデモをEPとしてまとめ発表しており、さらに練りこまれた正規
1stを遂にリリースしました。
各種プログレにはおなじみのヴィンテージ機材を使い、濃厚なメロデ
ィックロックを演奏しています。まさにイタリアンロック。
イタリアらしい線の太いボーカルが歌う哀愁のメロディーは新人のフ
レッシュな雰囲気を感じさせない、落ち着いた味のあるもの。
バンドの演奏も安定しており、ギターは良く泣いていますし、キーボ
ーディストの、プログレを良く理解した味付けも素晴らしく、なかな
かの完成度と言えるでしょう。
多少凡長な雰囲気にもなりますが、我慢できる叙情ファンには結構オ
ススメできそうです。
08年デビュー作
アメリカから期待の新人、と思いきや、DELUGE GRANDERの
キーボーディストの別働プロジェクトでした。
とにかく圧巻のアンサンブルであり、畳み掛けのテンショ
ンの高さはプログレ広しといえどトップクラスでしょう。
キーボーディストはさすがリーダー、複雑でミニマルな変
拍子だらけな楽曲も難なくこなします。
どのパートもバカテクであり、バンドとしての基礎体力は
相当なものなのですが、高速ユニゾンをキメるサックスが
特に印象的であり、「GREAT DECEIVER」期のKing Crimson
が引き合いに出されるのは、ごく自然なことだと思います。
サックス以外にはメロウなパートをフルートやクラリネッ
トが演出しているのですが、ずばりこのバンドのサウンド
の押し引きのバランスを保っているのは何と言ってもメロ
トロンでしょう。怒涛の変拍子と、King Crimsonを通り越
してMAGMA化したような圧倒的なスピード感から一気にスピ
ードを落とし、メロトロンがブワッと響く瞬間の心地よさ
を是非体験していただきたいです。
楽曲の構築力はもちろん、サウンドメイクにも非常に秀でた
へヴィープログレバンド、素晴らしいです。
73年唯一作
ドイツにはあまりシンフォニック系のバンドが多くなく、シン
フォニックな体制をとりながらもサイケやクラウトが勝ってし
まって、シンフォニックロック側から見ると中途半端な印象の
グループが多いのも事実。それが個性とも言えるのですが。
ただ、シンフォニック側の音楽性を上手く楽曲に消化すると、
TritonusやTriumviratなのような重厚なロマン派プログレが
炸裂するわけで、なかなか盤選びが困難な国です。
そんなお国柄にあってこのAMOS KEYですが、ハードロックをベ
ースにクラシカルなオルガンが彩りを添えるオルガンロックを
演奏しています。ドイツのキーボードモノに共通したスペーシ
ーな雰囲気は無く、Triumviratの1stのような小気味良い雰囲気
が一貫しています。クラシック作曲家(バッハ、シューマン、
ベートーベン等)への賛辞もクレジットされており、典型的な
キーボード/オルガンロックバンドと解釈できます。
Triumvirat辺りまでカバーしてしまい、さらにマニアックな方向
へ目を向けたいと言うクラシカルキーボードプログレファンは、
挑戦してみたらいかがでしょうか。結構良いですよ。
77年作1st
フランスのアシッド/トラッドフォークの名盤です。
バロンノワールレーベルからリリースされた1stソロアルバム。
古楽器を大きく取り入れたサウンドは素朴で味わい深く、またフランス語
で歌われているためか端正な気品を感じさせます。
聴き始めるとまるでボサノヴァ系のような、つぶやくようなEmmanuelle
Parreninの歌声にホッとします。
かなりオシャレな雰囲気なのかと思いましたが、そこはアシッド系という
ことだけあって、どこか浮世離れした夢想的、もしくは瞑想的な音像。
くわえて、曲が進むにつれてアヴァンギャルドな一面も垣間見えるなど、
実は一筋縄ではいかない独特の世界を持っている事が分かります。
純粋にボーカルを楽しみたい人、ハーディーガーディーやダルシマーのよ
うなマニアックな楽器群に酔いしれたい人、現実から離れて静かな音が聴
きたい人、オススメです。
82年唯一作
80年代初期のジャーマン系アイテムの中でも隠れた名盤として
本格的なシンフォニックサウンドを生み出したグループ。
「天地創造」をコンセプトに製作されています。
伸びやかなAnnie Haslam系女性ボーカルを擁し、メロウなエレ
キギターのフレーズ、アコギのファンタジックなアルペジオ、
時代を反映したポリフォニックシンセの音を用い、自主制作な
がらなかなかの好盤と言えます。
EPIDAURUSなどと並べて論じられるわけですが、EPIDAURUSがメ
ロトロンだらけのファンタジックさを持っていたのに対し、
WERWOLFは前述のポリフォニックシンセと格調高いハモンドオル
ガンの響きが前面に押し出されており、クラシカル全開の
EPIDAURUSよりもハードロック寄りの音を出しています。
05年作デビュー作
White Willowのキーボーディストのサイドプロジェクト的な位置づけの新
バンド。完全な懐古サウンドを売りにしており、ヴィンテージな質感を一
貫して追求しています。
ノルウェーと言えば北欧、北欧と言えばAnglagardとAnekdotenから続く一
連の流れがありますが、WOBBLERもその流れに確実に入るであろう音作りを
しています。現行Anekdotenのサウンドが一番近いでしょう。
メロトロンの小品で幕を開けると、25分超の大曲1つと10分超の曲が2つと
いう大作主義。鬱屈としたバンドサウンドにメロトロンが絡みます。
フルートなども効果的に使われており、この辺りも「A Time Of Day」の
Anekdotenと共通します。
辛口評価をすれば、雰囲気モノの粋を出ていないような感じはあります。
かなりの優等生バンドであることは間違いないのですが、White Willowの初
期がそうであったように、AnglagardとAnekdotenほど耳に付くメロディーが
無く、とりあえずへヴィー系のリフで器用につないだような所があるので、
北欧らしさや演奏力自体と言う意味では結構な出来なのですが、万人ウケと
いうのは少し難しいかもしれません。
メロトロンファンや北欧の質感が味わいたいプログレ玄人向けでしょう。
08年3rd
スウェーデンのメロディック系プログレバンドの作品。
20分超、30分超の大作を含む4曲構成。
内容はキャッチーでメロディアスな非ネオプログレの力作であり、この手
の走りである同郷The Flower Kingsに迫る作品と言えるでしょう。
むしろ無駄を省いたサウンドと、絶妙な落としどころを見せる言うことで
The Flower Kingsを超えているとすら思うファンも多いはず。
メロディックロックというとメロディーの良さと重厚なコーラスワークに
固執するあまりバンドが普通の産業ロックのような感じになったりしがち
ですが、BRIGHTEYE BRISONは確実にプログレ。
しかもアイディア量が半端ではありません、ここまでメロディーを聴かせ
つつプログレなバンドアンサンブルを聴かせられるグループはそう多くな
いでしょう。ここまでくると、時折顔を見せるGenesis的な側面などは語る
必要もありません。
プログレとしてのポイントは充分マニアックに押さえつつ、ジャンルを超
えた高みに登りつめそうな素晴らしい作品であり、モダン系の北欧ファン
は必ず押さえておきたい作品ですね。
73年作ソロ名義2nd
JUKKA TOLONENは、TASAVALLAN PRESIDENTTI/WIGWAMの
メンバーであり、北欧ジャズロック界の代表的存在の1人。
ソロ名義2ndの本作はジャズロック作品としての認知が一般的ですが、ジャン
ルをまたいだ普遍性を持っており、一種のラウンジミュージック的なリラッ
クスした雰囲気で聴ける素晴らしい作品。
のっけから冷ややかなフルートを取り入れた、まさに北欧らしい音にうっと
りします。参加メンバーはトロンボーンやサックス奏者など管楽器が豊富で
あり、各人の演奏はやはり冷ややかな北欧の雰囲気。
こういった編成での演奏はどうしてもチェンバー路線になったりシリアスミ
ュージックになったりといった傾向がありますが、全くそういったことは無
く、メロディーはただただ美しく、楽曲自体が本当に良く出来ており素直に
耳に入ってくるため、実は北欧入門には最適な1枚なのかも知れません。
分厚い音に疲れた方、たまにはこういうアコースティックな雰囲気を味わっ
てみてはいかがでしょう。そしてフルートファンは絶対必聴です。
78年唯一作
Genesis系の名盤を生み出したアメリカのグループ。
ボーカルは確かにガブリエル系の要素を多く含んだ独特の歌い回しを見
せており、全編に流れる緩やかな雰囲気からGenesisフォロワーであるこ
とは明らかです。実際ステージはかなり演出の凝ったものだったよう。
またボーカリストがキーボードも弾くと言うダブルキーボードグループで
あり、スペイシーとすら言えるような浮遊感に満ちたシンセワークも出て
くるなど、完全なGenesisフォロワーでありながら個性も持ち合わせており、
なかなか聴かせてくれます。ギターはもちろんハケット系でメロディック。
アメリカと言うと叙情より勢い優先で、YES的な突き抜けたプログレが生ま
れる確率が明らかに高いわけですが、BABYLONはあまり大袈裟になりすぎず
押さえるべきは押さえるという、なかなか「分かってるな」という音です。
Genesisファンはマストでしょう。
07年23th
中南米を代表する存在となったCastの作品。
Baja Progの主催者と言う肩書きも持つことから見ても、文字通り現行プロ
グレシーンを引っ張るスーパーバンド。
活動はかなりコンスタントでとにかく多作、しかもどれもが高いクオリティ
ーを保っており、世界基準で見ても代表現行バンドと言えます。
押しまくりシンフォニックロックは本作でも健在であり、1曲目から怒涛の
攻めを見せています。ゲストに管楽器を取り入れ、これ以上は無いだろうと
言うほどのシンフォニック路線全開の音。また同じくゲストの女性ボーカル
もうまくハマッており、プログレのツボを心得ています。
全体を通した叙情も素晴らしく、コテコテなクラシカルさの間を抜けて爽や
かな風が吹き抜けるような瞬間に何度も耳が奪われます。
ハードながら南米のメランコリックな雰囲気が散りばめられているのも素晴
らしいですね。
結構な数のディスコグラフィー中最高傑作とするファンも多い作品であり、
事実、プログレファンならばニヤリとすること間違いなしな、仕掛けに溢れ
た作品でした。
02年1st
カナダから現れたシンフォニックグループのデビュー作。
Robin Gaudreaultというマルチプレイヤーを中心にバンドが結成され、バ
イオリンやサックス、フルート、クラリネットなどがゲストで参加すると
いう、いわゆるワンマンプロジェクトのような編成です。
素朴な叙情性と12弦ギターはGenesisのような繊細さで、御伽噺のような
世界を紡いでいきます。Genesis系と言ってもボーカルはフランス語で歌
われ、しゃがれ声スタイルではなく、むしろハイトーンでジェントル。
メロディーが明るいこともありますが、それを包むコーラスが爽やかで、
YES的な明瞭な雰囲気もあります。
全編にメロトロンが惜しみなく使われ、叙情に更なる深みを与えています。
全体的にふわっとしたたおやか系の牧歌シンフォニックロックの色合いが
強く、ファンタジックな音世界を得意とするバンドの中でも、かなりの高
クオリティーと言えるのではないでしょうか。
Genesis、YES系のファンや、キャッチーなプログレが好きな方にはオススメ
できそうな作品。
02年作
ハンガリーのテクニカルプログレバンドの作品。
ジャンル的にはジャズロックの範疇に入るわけですが、Dream Theater
ばりにザクザクと刻むギターが登場したり、泣きまくりのシンフォニッ
クスタイルになったり、おしゃれなフュージョンサウンドになったり、
良く言えば柔軟、悪く言えば雑多な音楽性ではあります。
ただ、楽曲の構築力に優れているのでしょう、そういったごった煮な部
分もきちんと整理されており、とても洗練されたサウンドになっている
のがすごいですね。もちろんテクニカル系ということで各メンバーのプ
レイはスリリングで聴き所も多いです。
様々なジャンルが融合したなかなかの力作と言えるでしょう。
75年作
世界最大のプログレフェスティバル「nearfest」への出演などもあっ
て、今後の動きも注目されるアメリカのGentle Giant系グループ。
自主制作によるデビュー作ですが、長らくCD化の恩恵にあずかること
なく、前述フェスティバル参加のタイミングで、満を持してのCD化と
なりました。
ドタバタな畳み掛けの素晴らしいシンフォニックサウンドはこの1stで
すでに完成されており、一連のGentle Giant系バンドの最初期に位置
するバンドだけのことはあって、どんどん形を変えながら進行してい
く、ダイナミズムに溢れた作品。ハイトーンボーカルの存在や、カッ
チリした曲構成もあってYES的な雰囲気も感じさせます。
2ndと甲乙付けがたい、こちらも傑作。
76年作(89年発掘)
アメリカのGentle Giant系グループの1stに並ぶ傑作。
1st「Boris」の楽曲を新しく録音し直した楽曲と、新曲が約半分ずつ
同居した形になっています。
1stから基本的な音楽性は変わらず、ドタバタで緩急だらけのヒネクレ
たプログレを展開しており、展開の多さとテンションの高さ、そして
計算され尽くした楽曲の美しさは凄まじいものがあります。
もちろんテクニカルで果てしなく変化していくバンドアンサンブルも
健在。これだけ多難な楽曲の中で、自由奔放なようで実は各人がそれ
ぞれの立ち位置をしっかり理解しており、急に出てくるユニゾンもば
っちりと息を合わせています。
それにしても、テクニカル系の元祖というか、どうしてここまで曲を
ねじまげる必要があるのか。
しかも、ねじまげても崩壊せずにものすごく危ういバランスで聴かせ
るという、まさに手に汗握るスリリングさを持ったバンドです。
81年1st
80年代に単発ながら傑作アルバムを作り上げたアメリカのグルー
プの作品。全曲インストながらその内容は素晴らしいものであり、
自主制作系の中では間違いなくトップクオリティーでしょう。
Steve Hackett路線を全面に出したメロディアスなギターにCamel系
のアンサンブルとGenesisの叙情性が絶妙な絡みを見せ、同郷アメ
リカのHappy The Manにも劣らないシンフォニックサウンドを聴か
せます。インスト曲というハンディは皆無であり、ギター、そして
ふくよかなキーボードが歌心あるフレーズを連発します。
ジャケットが味気ない(というか怖い)ですが、その内容はアメリ
カ産プログレの中でも上位に位置するものであり、もっと広く知ら
れてもらいたいグループです。
強いて言えば収録時間が30分以下と短いのがもったいないですね。
もちろんそれだけ内容が良いということです。
Holding Patternは07年に再結成し、全くブランクを感じさせない
どころか、再結成の理想的な形とも言えるような傑作「Breaking
The Silence」を産み落としました。
共に必聴盤間違い無しです。
76年作
スウェーデンのグループ。
一般的な認識はジャズロックグループですが、かなりトラッド
ベースの素朴で味わいのあるインスト作品という内容であり、
スウェーデンの冷ややかなお国柄もあってか、ECM的とも言え
そうな無垢な印象を持ちます。
全体的なイメージはフィンランドのFinnforestあたりと近いか
もしれません。
特に格調高いアコースティックギターのアルペジオに乗って儚げ
なフルートが舞うところなどは、派手ではありませんがじんわり
と響くような彼らの魅力を良く表しているように思います。
ダイナミズムこそプログレ、ビシバシこそジャズロックと言うフ
ァンには地味な印象を与えてしまうかもしれませんが、それぞれ
のメンバーが奏でる1音1音にゆっくりと耳を傾けたいと言う方に
はぴったりな音でした。
78年作
古くからアメリカのプログレ名盤の1枚として知られてきた
CATHEDRALの作品。ブリティッシュナイズされたシンフォニッ
クプログレを演奏しており、Yes、King Crimson、Genesis、
Gentle Giantが混ざり合ったような音で聴かせる必聴盤。
良く言えば幅広いファンに受け入れられるバンドであり、悪
く言えばフォロワーの中でも飛びぬけて雑食なフォロワーだと
言えると思いますが、ゴリゴリしたベースに代表されるYesの
硬質なアンサンブル、King Crimsonのへヴィネス、Genesisの
叙情をGentle Giantの偏屈さでバランスよく仕上げることに
成功したバンドと言えます。
08年に30年ぶりの新譜を発表し、現行バンドとしても要注目です。
71年作
チェコスロヴァキアのトッププログレグループ。
辺境界屈指のギタリストRadim Hladikと、MODRY EFEKTのみならず、双璧を
なすプログレバンドSYNKOPYにも参加し、そこでもド名盤を生み出したキー
ボーディストOldrich Veselyというスター2人が在籍したことで有名。
BLUE EFFECTから改名した後、初めてリリースされたアルバムです。
もともとBLUE EFFECT時代からブルージーな音楽性が下地にあって、時代と
共にシンフォニックロック的なダイナミズムが増していくようなイメージの
バンドですが、このアルバムはシンフォニックジャズロックと言うべきか、
ロック色の強いビッグバンドと言うべきか、BLUE EFFECT時代から一変し、
プログレッシブな音楽性全開の、バンドの転機となったようです。
かっこよく派手に響くブラスセクションに負けじとRadim Hladikのギターが
これでもかと泣きメロを弾きまくる、音の激しいぶつかり合いの中から生ま
れてくるパワーというのはとてつもないものがあります。
東欧、辺境を代表する一枚でしょう。
MODRY EFEKTはこのあと、70年代を通して名盤をガツガツとリリース。
どれも必聴作です。
07年作
イタリアのネオプログレグループ。
たおやかなシンフォニックロックを演奏しています。
アルバムは、語りも交えながらコンセプチュアルな内容となっており、イ
タリアンシンフォニックロックの典型的な形で進んでいきます。フルート
やヴァイオリンを取り入れた内容はファンタジックであり、アコースティ
ックな感覚も大事にした味のある演奏。ゆっくりと耳を傾けられます。
BLACK JESTERやASGARDといった古株イタリアンロック人脈がゲストに参加
しており、極めつけはLE ORMEのAldo Tagliapietraのナレーション参加。
オールドプログレへの愛情が感じられる、なかなかの作品でした。
07年5th
シーンに風穴を開けた90年代のデビューから時が流れ、QUIDAMもすっか
りベテラングループという風格漂うバンドになりました。
QUIDAMというとフルートが軽やかに舞い、美しい歌声の女性ボーカルを
擁し、Camel系のたおやかさで聴かせるというデビューアルバムのイメ
ージがあまりにも強烈で、女性ボーカリスト脱退、男性ボーカルバンド
へのシフトチェンジなど、なかなか苦労しながらもレベルの高い楽曲を
作り続けているわけですが、男性ボーカルバンドとなって2枚目の今作は
洗練されたシンフォニック/メロディックロックといった雰囲気。
メンバーは「SurREvival」と同じラインナップで構成されており、ゲスト
には女性ボーカルのほかサックス奏者も。
以前にも増して深みが感じられるバンドアンサンブルと泣きのメロディー、
そして華やかに彩りを添えるフルートも素晴らしく、すでにベテランの域
に達した「元」シンフォニック新世代バンドの枯れることを知らない才能
を見せ付けられます。
76年2nd
サックスを効果的に取り入れ、かと言ってKing Crimsonのそれとはだ
いぶ印象の異なる幻想的なプログレを聴かせるフランスのバンド。
1stではだいぶ凶暴な部分もあり、King Crimsonフォロワーがバンドの
原点なのかもしれませんが、この2ndではバンドの個性が開花。
タイトなリズムセクションの上でスケールの大きなロングトーンのキー
ボードサウンドが緩やかに鳴り響き、サックスが流れるようなメロウな
メロディーを紡ぎ出すという音楽性であり、いわゆるプログレ的なサッ
クスの取り入れ方の中では極めて異端です。
へヴィーさのない、どこか怪しく儚げな雰囲気は、耽美と言うしかあり
ません。フランスのプログレならではのジェントルな雰囲気も良く出て
おり、ユーロプログレを語るときには外せないバンドでしょう。
フレンチプログレ入門としてもなかなか良い1枚です。
02年作
MOONGARDENのメンバーによるサイドプロジェクトとして発足したイ
タリアのグループの作品。全曲インスト。
一言でまとめてしまうならば、ボーカルを抜いた完全なGenesisフォ
ロワーの音と言うことになります。そういえばジャケットはホワイ
トヘッド画伯でしたね。
メロトロンを模したシンセ音や各種キーボードサウンドは間違いな
くトニー・バンクスであり、泣きまくりのメロディアスなギターワ
ークはスティーヴ・ハケット。
あまり新しさを感じることは無いながらも、安心して聴くことが出
来る、70年代プログレへのメンバーの憧れが詰まった作品でした。
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