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新鋭プログレ・バンドによるコンセプト作品をナビゲート☆

月の裏面を人間の内なる狂気に重ねたピンク・フロイド『DARK SIDE OF THE MOON』、アルマジロと戦車が融合したかのような異形の怪物タルカスを描いたEL&P『TARKUS』、ブロードウェイを舞台にプエルトリコ人青年が経験する様々な人物との出会いや奇妙な体験を描くジェネシス『LAMB LIES DOWN ON BROADWAY』。

プログレのフィールドでは、ユニークなコンセプトの元に数多くの名作が誕生してきましたよね。

実は新鋭プログレ勢の中にも、独自のコンセプトを元にした素晴らしい作品を発表しているバンドがいるんです。今回はそんな新鋭プログレバンドたちによるコンセプト作品をご紹介してまいります。


まずは、現代イタリア屈指の才能FABIO ZUFFANTIが率いるバンドの一つ、LA MASCHERA DI CERAの13年作から。

男女に見立てたフェローナとソローナという2つの星が破滅へと向かっていく物語を描いたレ・オルメの名作『FELONA E SORONA』。本作はそのコンセプトを引き継いだ続編的な作品となっています。何でもアートワークも『FELONA E SORONA』と同じ人物が手掛けたとか。

LA MASCHERA DI CERA/LE PORTE DEL DOMANI

充実の00年代伊プログレシーンを牽引する奇才Fabio Zuffanti率いるヴィンテージ・プログレ・バンド12年作、LE ORMEの名作『FELONA E SORONA』の続編として作られたコンセプト作!

FINISTERE〜LA MASCHERA DI CERA〜HOSTSONATENで00年代伊プログレシーンを牽引する奇才Fabio Zuffantiが70年イタリアン・ロックへのオマージュをコンセプトに結成したプログレ・バンド、2012年作6th。LE ORMEの72年の名作『FELONA E SORONA』の続編として制作されたコンセプト作。ゲストとしてDELIRIUMのフルート奏者Martin Griceが参加。オープニングから、前のめりな焦燥感で手数多く畳みかけるドラムとアグレッシヴに吹かれるフルートと荘厳なコラールがこれぞイタリアン・ロックと言える先鋭的なドラマティックさで聴き手を飲み込むと、ヴィンテージなトーンの荘厳なキーボード、リリカルなタッチの格調高いピアノ、伸びやかなトーンのメロディアスなギターがこれでもかとドラマティックにメロディを浴びせます。『FELONA E SORONA』の印象的なテーマも巧みに挿入され、ヴィンテージ・プログレ・ファンはただただ興奮と涙するしかありません。イタリアらしい力強くエモーショナルに歌い上げるヴォーカルが胸を打つ叙情的なパートも素晴らしく、バックではメロトロンが荘厳に鳴らされ、フルートがもの悲しくメロディをサポートします。めくるめく「静」と「動」の圧倒的な対比。往年のあらゆるイタリアン・ロックのDNAを受け継ぎ、現代的なヴィヴィッドな音像で練り上げた、隙のない一枚に仕上がっています。これは素晴らしすぎる傑作です!

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続いては、エドガー・アラン・ポーの短編をテーマに採ったコンセプト作。オザンナを彷彿させる呪術性とヘヴィーに叩きつけるようなアンサンブルが強烈な新鋭です。この息が詰まりそうなほどの閉塞感緊張感はまさにポーの作品が持つ世界観そのものですよね。

IL BABAU & I MALEDETTI CRETINI/LA MASCHERA DELLA MORTE ROSSA

伊新鋭13年作、エドガー・アラン・ポーの短編をテーマに採ったヘヴィかつ呪術的なダーク・プログレ

ギター、キーボード、ドラムのトリオ編成の伊プログレ・バンドによる13年作。エドガー・アラン・ポーの短編をテーマに採ったコンセプト作。歪んだギターを中心とした叩きつけるようなヘヴィー・アンサンブルから、ダークな語り調のヴォーカル・パート、どこか呪術的なムードを孕んだアンサンブルまで、薄暗く閉塞的な空気感が全編を覆うヴィンテージなヘヴィー・プログレを展開します。全6曲25分というヴォリュームながら、その奇怪かつ濃厚な作品世界が強烈な印象を残す一枚です。

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こちらも文学作品より。アイルランドの作家ジェイムズ・ジョイスによって書かれた文学作品『ユリシーズ』をテーマとした作品とのこと。しかし実際それより注目なのが、ヴァーティゴ・レーベルを代表するバンドの一つ、ベガーズ・オペラのヴォーカリスト、Martin Griffithsの息子Phillipがヴォーカルを務めるバンドという点。父親譲りのよく通る歌唱がなかなか素晴らしいです。父Martinも5曲で参加!

POOR GENETIC MATERIAL/A DAY IN JUNE

ベガーズ・オペラのヴォーカリストの息子がヴォーカルを担当する独英混成シンフォ・バンド、13年作!

99年結成のドイツ/イギリス混成のシンフォ・バンド、13年作。このバンドの特徴は、何と言っても70’s英ロック・バンド、ベガーズ・オペラのヴォーカリストであるマーティン・グリフィスの息子、フィリップ・グリフィスがヴォーカルを務めていること。父親に負けない明朗で力強い歌声が素晴らしく、時折聴かせるオペラチックな伸びやかさは父マーティンにそっくりで驚き。そうかと思うと3曲目以降では父マーティンのヴォーカルも登場し、往年と変わらぬ伸びのある歌声を披露。演奏もヴォーカルに劣らない素晴らしさで、タイトなリズム、メロディアスなギター、美しく叙情的なピアノ、物悲しいオルガンやフルートをフィーチャーした、70’s英ロック的な陰影とリリシズムを持つ絶品のアンサンブルを聴かせます。繊細でドラマティックな演奏に支えられ、フィリップのハイトーン・ヴォーカルがどこまでも飛翔していくパートは必聴!ヴォーカルの名唱とヴィンテージな温かみ溢れる演奏が印象に残るシンフォ力作です。

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アルゼンチンのギタリストALDO PINELLIによるこの12年作は「水」がテーマ。アンソニー・フィリップスにも通じるたおやかに織り上げるような繊細なアコギ演奏が見事です。雨の音や水の滴る音を効果的に用いた情感豊かな名品に仕上がっています。

ALDO PINELLI(CLAN ALDO PINELLI)/TEMPORADA DE LLUVIAS

アルゼンチンのシンフォ・バンドHABITATのギタリストによる12年ソロ、アンソニー・フィリップスを思わせるセンシティヴなアコギ演奏が堪能できる名品

アルゼンチンのシンフォ・バンドHABITATのギタリストによる12年4th。アンソニー・フィリップスを思わせるセンシティヴで情感に満ちたアコースティック・ギター、瑞々しくリリカルに歌うフルート、切ないまでの哀愁を漂わせるバンドネオン。クラシカルな格調高さとメランコリックな叙情美が絶妙に溶け合った中世ヨーロッパ的な古式ゆかしい音世界が特徴です。時折さざ波のように押し寄せるピアノ、美しくも物悲しいチェロの旋律も、作品世界に深みを与えています。水をテーマとしたコンセプト作だということもあり、雨の音や水の流れる音に繊細なアコギの調べが乗るシーンは筆舌に尽くせぬ美しさ。アンソニー・フィリップスやスティーヴ・ハケットなどのファンなら、間違いなくその叙情美に胸を打たれる逸品です。

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チャールズ・ダーウィンと言えば、バンコの名作『DARWIN!』ですが、フランスのこのベテランバンドも、彼の生涯を主題とした作品をリリースしています。なんと3枚組180分に及ぶ超大作!

XII ALFONSO (DOUZE ALFONSO)/CHARLES DARWIN VOL.I-II-III

フランスのベテラン・シンフォ・バンド12年作、チャールズ・ダーウィンの生涯を綴る、3CDに及ぶ超大作!

88年より活動するフランスのベテラン・シンフォ・バンドによる3枚組、収録時間180分に及ぶ超大作。タイトルの通り今作はチャールズ・ダーウィンをテーマとした作品となっており、彼の生涯を音によって綴る壮大なシンフォ絵巻。気品高いフィメール・ヴォイスが美しいヴォーカル・ナンバーから、クラシカルな叙情に満ちた壮麗なシンフォ曲、アコギをバックにジェントルな男性ヴォーカルが語る欧州的ロマンたっぷりの楽曲まで実に多彩な曲想で聴かせる充実の内容で、これだけの長丁場ながらも全く薄味にならない各曲のクオリティの高さが圧巻です。PILOT〜CAMELのDavid Patonほか、多彩なゲストの参加も魅力的。まさに力作という言葉がふさわしい作品に仕上がっています。

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最後は、オランダの新鋭マルチ奏者をピックアップ。クリスマスをテーマにした12年作なんですが、これがムーン・サファリの諸作に匹敵するほどのハイレベルな一品!演奏、メロディ、アレンジ、どれを取っても一級の実力。サポートメンバーが参加しているとは言え、これをほぼ1人で作り上げてしまうとは恐るべし。今後要注目の新鋭アーティストです。

CHRIS/SNOW STORIES

オランダ出身のマルチ・ミュージシャン、4作目となる12年作、クリスマスをテーマにしたひたすら優美な音世界がすばらしい傑作!

オランダのマルチ・ミュージシャンによる前作から1年を経ずに早くもリリースされた2012年作4th。ジャケット通りのしんしんと雪が降り積もるような幻想的な演奏から、一転して艶やかなストリングス・シンセとギターが躍動感いっぱいに飛び出していくオープニングから作品の世界に一気に引き込まれます。甘い歌声のキャッチーなヴォーカルとハート・ウォームなメロディ、ムーン・サファリばりの透明感と広がりを持ったコーラス・ワーク。そして、ジェネシスやキャメルのDNAを受け継ぐ優美で歌心いっぱいのギター。包み込むように優しい音色で演奏を彩るヴァイオリン、チェロなど弦楽器も印象的で、ひたすらファンタジックに紡がれるアンサンブルに心躍ります。それにしてもこのオープニングの「High Spirits」は、ムーン・サファリ『Lover’s End』に入っていてもおかしくはないほどに素晴らしすぎるファンタスティック・ロック。その後も、クリスマスをモチーフにした作品らしく、ハートウォーミングな優美さに満ちた楽曲が並んでいます。アンサンブルからヴォーカル、メロディまで、どこを切り取っても溢れだすロマンティックな叙情美。音もひたすらにヴィンテージで温もりに溢れています。ファンタスティックなシンフォニック・ロックのファンにはたまらなすぎる傑作!

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新鋭バンドによるコンセプト作品、いかがだったでしょうか。新鋭プログレ・バンドの方々には、今後もユニークな発想で傑作コンセプト作品を生み出していってほしいですよね。

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