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紀元前の音楽を今に聴かせる、デンマークのトライバル・ミュージック・グループHEILUNGを特集!

スタッフ佐藤です。

2025年より、カケレコではプログレ・ファンにもお楽しみいただけそうな非プログレ作品を探索・ご紹介しております。

その一つとして先日より取り扱いを始めたのがSEASON OF MISTレーベルの作品群です。

いずれもプログレ・ファンにアピールしそうな個性的なサウンドを聴かせるタイトル揃いでしたが、その中で今回ご紹介したいのがデンマークで活動するグループHEILUNG(ハイルング)

世界的に注目を集めているグループのようで、アップされている公式youtube動画は軒並み数百万~数千万再生、このライヴ動画にいたっては驚異の4400万回再生を記録しています。

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古代にスカンジナビアで鳴らされていたであろう音楽を、音だけでなく姿までも古代人になりきってパフォーマンスする、歴史的ロマンに溢れる彼らの活動に注目してまいります!


HEILUNGについて

デンマーク出身のChristopher Juul、ドイツ出身のKai Uwe Faust、ノルウェー出身のMaria Franz。2014年に3人がデンマークのコペンハーゲンにて結成したのがHEILUNGです。

ドイツ語で「治療」「癒し」といった意味を持つ言葉なのだそうで、彼らのサウンドやパフォーマンスが目指すものと捉えると、なかなか意味深です。

そんな彼らが活動テーマに掲げているのが「鉄器時代~バイキング時代のゲルマン民族が奏でた音楽を現代に蘇らせる」こと。

鉄器時代については明確な時期の記述が見当たりませんでしたが、北欧青銅器時代(紀元前18~4世紀)の後に来る時代なので、紀元前3世紀ごろからの時代を指すものと考えられます。そしてバイキング時代と言うと8~11世紀。つまり、ざっと2300~900年前の音楽を再現しようとしている事になります。途方もなく壮大なことをやろうとしている事だけは伝わってきますね。

冒頭のライヴ映像で彼らの衝撃的なサウンドやビジュアルはご覧いただけたと思いますが、動物の毛皮や角を身にまとい、使用楽器は当時使われていたと考えられる原始的な太鼓や動物の骨や角などを用いた打楽器が中心となっています。

そうした多種多様な打楽器群が刻む古代のビートは恐ろしいまでに重厚なのですが、そこにドイツ語/英語/ゴート語/アイスランド語/ラテン語/古英語/ノルウェー祖語/ゲルマン祖語など古今の言語を複合した男女チャント/ヴォーカルが乗ることで、呪術性と神秘性とドラマ性が渾然一体となって迫ってくる、ゾクゾクするような音楽体験を聴き手にもたらしてくれるんです。

生でライヴを観たら、人によっては人生観が180度変わってしまうかもしれない、と思わせるほどのものがありますよね。

呪術的なチャントや反復によって構築される音楽性に、MAGMAとの接点が見出せなくもないこのHEILUNGのサウンド、きっとプログレ・ファンにも響くはず!


HEILUNGの作品紹介

HEILUNG/OFNIR(2015)

一部のナンバーはエレクトロニックな音も導入していますが、全体的な印象は「文明と隔絶した部族による呪術儀式」を録音したような感じ。奇声や叫びや呪言が渦巻くパフォーマンスは、とにかく凄まじいテンション!MAGMA好きなプログレ・ファンも是非!

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HEILUNG/LIFA (HEILUNG LIVE AT CASTLEFEST)(2017)

17年ライヴ・アルバム。太鼓やメタル・パーカッションが刻む原始的なビートと、英語/ドイツ語や古代言語が複合された呪術的チャントによって作り出されるサウンドは、とにかく孤高。重厚さやおどろどろしさや野生味が渦巻く衝撃的な音源です…!

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HEILUNG/FUTHA(2019)

プログレで言えばMAGMAやOSANNAの『Palepoli』に通じる世界観ですが、彼らが持つ呪術性やある種のオカルティックさをよりコアに突き詰めたらこうなるのかな、というサウンド。あるいは打楽器の硬質な音を主体にしている点でインダストリアル・ロックとも近いかも。いずれにしても、掲げる理念も実際の音もこりゃ半端じゃなく凄いデンマークのトライバル・バンド!

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HEILUNG/DRIF(2022)

底なしに重厚でおどろおどろしいんだけど、不思議と聴きにくいとは感じさせないサウンド。つまり古代の音楽を現代人向けに聴かせるセンスが光っているのでしょうね。「鉄器時代~バイキング時代のゲルマン民族が奏でた音楽を現代に蘇らせる」ことをテーマに活動するデンマークのバンド、22年作!

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HEILUNG/LIFA LOTUNGARD(2024)

コロラド州のレッドロック野外劇場で行われたライヴを収録した24年作。聴けば、ステージ上で古代の呪術儀式が執り行われているに違いないと誰もが思うはず。それくらいに真に迫ったパフォーマンスです。単純な反復リズム、獣のように雄々しい男声、神秘的な女声が作り上げる孤高のサウンドはやがて、MAGMAを聴きとおした時に近いカタルシスへと聴き手を導きます。

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HEILUNGのサウンド、いかがだったでしょうか。
プログレッシヴ・ロックではなくとも、これほど極限までプログレッシヴな試みに挑戦しているグループがいたのかと、個人的にはビックリさせられる存在でした。

すでに10年以上の活動歴を持つ彼らですが、今後もこのスタイルを追求していくのか、もしくは新たな展開を見せるのか、次回作に注目したいところです!


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